ムフフなハプニングから“バトル&スポ根”に? 雰囲気が変わりすぎた夏アニメ
ほかにも、ギャグ作品かと思いきや後味の悪い話が放送されたのが、「やわらかスピリッツ」(小学館)で連載中の同題マンガを原作とした『異世界失格』です。 本作は「センセー(CV:神谷浩史)」が愛人の「さっちゃん(CV:上田麗奈)」と心中しようとしたところ、トラックが突っ込んできて異世界の地「ザウバーベルグ」へ転移してしまいます。転移者であるセンセーは勇者の使命を背負わされてしまいますが、転移者特有のギフテッドを持っていません。センセーは「失格者」の烙印を押されてしまい、自分と一緒に死んださっちゃんを探すために旅へ出るのです。 序盤では、死にたがりの文豪が異世界へ転生する設定から、ギャグ作品に思えました。しかし、第4話ではギフテッドを悪用する堕転移者との戦いが描かれ、戦いを通してセンセーがギフテッドを持っていると発覚します。そして、第5話では魔王を滅ぼした7人の転移者が、反旗を翻してザウバーベルグを自分たちの理想の地にすると宣誓し、転移者との戦いが浮き彫りになりました。 また、第8話では視聴者から「胸クソ」といわれる話が描かれます。世界樹の麓にある村では、堕転移者が村を荒らし、魔女と呼ばれる「エッシェ(CV:能登麻美子)」が堕転移者に取り入っていました。そのような状況で、センセーとは別の転移者が堕転移者を追い出すと、村人たちはエッシェも追い出してしまいます。しかし、実はエッシェは世界樹の精霊で、堕転移者に取り入るどころか、村を守っていたのです。エッシェを失った村では象徴ともいえる大切な世界樹が枯れてしまうという悲劇に見舞われ、報われない結末を迎えます。 この話はネット上でも「醜さや哀れさを感じさせる。あの村の今後のことを思うと気が重くなるな」「ドラクエを思い出した。ドラクエって助けた村人がクズなこと多いよね」と、声があがりました。 TVアニメ『異世界失格』は、「Netflix」「U-NEXT」「TELASA」ほか配信サービスにて配信中です。
LUIS FIELD