中野次郎、まくり差しで抜け出し今年初V リスク承知の整備がズバリ【浜名湖ボート・中日スポーツシルバーC】
◇4日 「創刊70周年記念 中日スポーツシルバーカップ」最終日(静岡県・浜名湖ボート) 優勝戦が12Rで行われ、中野次郎(43)=東京=が5コースからまくり差しで抜け出し、1着でゴール。昨年2月の多摩川以来、今年初、通算では50回目の優勝を飾った。浜名湖は22年7月に続く連続優勝。2着はインで残した黒野元基が入り、地元の金子良昭が激しい3着争いを制して、3連単は万舟券となった。 ◇ ◇ 金子が動いて2コースを確保。イン黒野の起こしは100メートル付近になった。攻めて行ったのはカドの4コースになった山口。トップスタートのコンマ10を決めると迷いなくまくりに出る。これにイン黒野が1マークで抵抗。2人で流れたところを中野が見逃さず、ここしかないところを差し一閃(いっせん)。まさに名刀の切れ味で一気に勝負を決めた。 「展開一本です」。ピットに引き揚げてきた中野は1年ぶりの優勝に笑顔を振りまいた。準優で2着に敗れたあと「リスクを承知で思い切った調整をする」と施した整備が、ズバリ当たったこともVの喜びを倍増させた。 「この1年、リズムが悪かったのは自分のやりたいことをやってこなかったから。失敗を恐れず最後は思い切ったことをやった方がいい。優勝戦はグリップが良くなった。これを機にもっと自信を持ってやっていきます」 相性のいい浜名湖で浮上のきっかけをつかんだ中野。「後半戦に向けて(グランプリ)シリーズぐらいに行けるように頑張りますよ」とモチベーションを高める優勝になった。
中日スポーツ