福島復興サイクルロードレースシリーズ「ツール・ド・ふくしま」閉幕 ふくしま240出場選手「走り応えある」
福島復興サイクルロードレースシリーズ「ツール・ド・ふくしま2024」は最終日の15日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した福島県内の浜通りや阿武隈山系の市町村でレース4部門を繰り広げ、2日間の日程を終えた。選手が起伏に富んだ難コースを走り、多様な自然環境を誇る福島県の魅力に触れた。 2日間で245キロを走る「ふくしま240」と「駅伝240」(3人1組)、1日のみの「ふくしま160」(160キロ)の選手は釣師防災緑地公園(新地町)をスタート。今大会最短距離の「ふくしま20」(23キロ)の参加者は大熊町役場本庁舎から走り始めた。いずれもJヴィレッジ(楢葉・広野町)がゴールで、住民や関係者らの拍手を受けながらペダルをこいだ。 ふくしま240の総合優勝は男子が高岡亮寛選手(東京都)、女子はゲスト参加の木下友梨菜選手(神奈川県)が輝いた。Jヴィレッジで表彰式が行われ、各部門の入賞者を表彰した。
大会は原発事故により避難区域が設定された県内12市町村と、津波被災地のいわき、相馬、新地3市町の計15市町村が舞台。昨年、豪雨の影響で中止となり、今回が初開催となった。県が国の指定を目指すナショナルサイクルルート(NCR)の経路案と重なるコースが多く、大会を通じて東北初の指定実現に向けた機運を高め、自転車を生かした県づくりを後押しした。