同じ大学を卒業した友人が「課長」に昇進したそうです。役職者は「残業代がつかない」と聞いたことがあるのですが、年収ってそんなに変わるのでしょうか?
役職者と非役職者の賃金格差はどれくらい?
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に、役職別にみた賃金と非役職者の賃金を表1にまとめました。 表1
※厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成 表1の賃金を基に算出した役職・非役職間賃金格差を表2にまとめました。非役職者を100として算出しています。 表2
※厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成 表2より、すべての役職者は非役職者よりもポイント数が高いことが分かります。また、男女計では、部長級と非役職者の間には2倍以上の格差があります。
「管理監督者」に該当する場合は残業代がつかないケースもある|役職・非役職間の賃金には2倍以上の格差がある場合も
役職者で残業代がつかない場合は、「管理監督者」でなければなりません。管理監督者とは「労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者」です。そのためすべての役職者に残業手当がつかなくなるというわけではありません。 また、役職者と非役職者の間では最大で約2倍もの賃金格差があることが分かりました。管理監督者は職務の重要性から、その地位にふさわしい待遇がなされる必要があるため、人によっては昇進によって年収が大きく変わることもあるでしょう。 出典 厚生労働省 東京労働局 しっかりマスター 労働基準法 管理監督者編 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況 結果の概要 1 一般労働者の賃金 (7)役職別にみた賃金 第7表 役職、性別賃金、対前年増減率及び役職・非役職間賃金格差(14ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部