マースク・三菱倉庫、日本寄港100周年。横浜で記念式典
デンマーク海運最大手のAPモラー・マースクと三菱倉庫は4日、マースクが運航する貨物船が初めて日本に寄港してから100周年を迎えたことを記念する式典を横浜市で開催した。あいさつしたマースクのロバート・マースク・ウグラ会長は同社の五つのコアバリューを紹介し、「不確実性の時代において重要な関係者とバリューを共有することの重要性を(創業から)120年の歴史でも実感しており、これからも必要だ」と強調。出席した港湾・物流関係者などに対し、「次の100年に向けて新しいページをめくり、より良い社会を目指して協働していきたい」と語った。 1924年2月18日、同社が運航する貨物船「LEISE MAERSK」が横浜港に初寄港し、日本へアスファルト580トンを輸送した。28年の定期航路サービス開始以降は国内代理店である三菱倉庫との連携を深化し、48年の日本支社発足後も協力関係を維持してきた。 式典であいさつしたマースク北東アジア地区CEO(最高経営責任者)の西山徹氏は同社の日本での歩みを振り返り、「2011年の東日本大震災後は日本への寄港を避ける船社も少なくなかったが、寄港を継続することを即断した。これからも長期的に信頼していただける企業であり続けるためにこうした節目をこれから何度も振り返るだろう」と述べた。 続いて、国土交通省の稲田雅裕港湾局長、横浜市の山中竹春市長、横浜港振興協会の藤木幸夫会長が祝辞を述べ、駐日デンマーク王国大使のピーター・タクソ・イェンセン氏が乾杯の音頭を取った。 式典の最後には三菱倉庫の斉藤秀親社長があいさつし、「マースクと取引を開始してから96年目の年となるが、現在に至るまで困難な時期もあったが互いの信頼と皆さんの協力によって乗り越えることができた」と関係者に謝意を示した。