立憲民主党の党本部屋上の看板（春名中撮影）

立憲民主党は7日、次期衆院選の公約を発表した。自民党派閥パーティー収入不記載事件を踏まえ、「政権交代こそ、最大の政治改革」と強調し、企業・団体献金の禁止など政治改革を前面に掲げた。一方、これまで党内対立の火種となってきた消費税減税や党綱領にある「原発ゼロ」の明記は見送った。 野田佳彦代表は同日の記者会見で「政治資金規正法は改正されたが、中身は改革の名に値しない。政治を正さなければ日本は良くならない」と強調。政治の信頼回復を目指し、政策活動費の廃止や国会議員の政治資金の世襲制限などの必要性を訴えた。 令和3年衆院選と4年参院選で訴えた消費税減税には触れず、所得に応じて給付や控除を実施する「給付付き税額控除」の導入を主張した。分厚い中間層の復活に向けて最低賃金を1500円以上にするとした。 エネルギー政策では「原発ゼロ」の表現は使わず、「できる限り早い時期に化石燃料にも原発にも依存しない」との書きぶりにとどめた。原発再稼働には実効性のある避難計画の策定と地元合意を求めた。 一方、安定的な皇位継承策に関しては「女性宮家」創設に向けて丁寧に議論するとした。憲法改正については「論憲」を掲げつつ、自民党が目指す9条への自衛隊明記案は「フルスペックの集団的自衛権まで行使可能になりかねない」として反対した。安保関連法は「違憲部分を廃止する」と明記した。