【中山記念】先行力が最重要な舞台 欧州血脈持ちソーヴァリアントが距離延長でリベンジ
傾向解説
今年で第98回を迎える伝統のGⅡ中山記念。2月の別定戦GⅡという、GⅠへ向かう強豪馬にも、本レースを目標とする中山巧者にも使いやすい舞台であり、地力、適性、状態などさまざまな要素が絡み合う一戦です。本記事では血統面を中心に、中山記念のレース傾向を整理していきます。 【中山記念2024 データ分析】3枠より内が特定条件クリアで単勝回収率241%! 脚質別成績などデータで徹底分析(SPAIA) 最初に紹介したいデータは単勝オッズ別成績。先述の通り、GⅠ馬も数多く出走するGⅡ戦のため、適性と調子だけで好走できる重賞ではありません。過去10年、単勝オッズ20倍以上で好走した馬は3頭しかおらず、手広く抑えるべきではない重賞といえます。単勝オッズにこだわる必要はありませんが、ある程度の地力を示していることは最低条件といえそうです。 <単勝オッズ別成績(過去10年)> ~9.9【10-6-5-25】勝率21.7%/連対率34.8%/複勝率45.7%/単回収率108%/複回収率87% 10.0~19.9【0-3-3-14】勝率0.0%/連対率15.0%/複勝率30.0%/単回収率0%/複回収率119% 20.0~29.9【0-0-1-5】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率16.7%/単回収率0%/複回収率61% 30.0~49.9【0-1-1-7】勝率0.0%/連対率11.1%/複勝率22.2%/単回収率0%/複回収率147% 50.0~【0-0-0-41】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0% また、先行力も重要なポイント。開幕週、かつ1角までの距離が短い中山芝1800mという舞台設定のため、後方待機勢の追い込みはなかなか決まりづらい傾向にあります。単勝オッズ20倍以上で好走した3頭が先行馬orイン差しだったことからも、好位置につけられる先行力は重要な資質といえそうです。 <初角位置別成績(単勝オッズ19.9倍以下・過去10年)> 真ん中より前【9-5-7-20】勝率22.0%/連対率34.1%/複勝率51.2%/単回収率99%/複回収率118% 真ん中から後ろ【1-4-1-19】勝率4.0%/連対率20.0%/複勝率24.0%/単回収率36%/複回収率62% 血統面では、Nureyev≒Sadler's Wells=Fairy Kingに注目。ヨーロッパの主流血脈であるこれらの血は中山内回りの中距離重賞に滅法強く、本レースでも好走率、回収率ともに水準以上の成績を残しています。特に近年は同血脈を複数本持つ馬も多く、一昨年は1着馬パンサラッサがNureyev≒Sadler's Wellsの5×3、昨年は2着馬ラーグルフがSadler's Wells=Fairy Kingの4×3を持っていました。 <血統別成績(単勝オッズ19.9倍以下・過去10年)> Nureyev【3-5-5-19】勝率9.4%/連対率25.0%/複勝率40.6%/単回収率35%/複回収率86% Sadler's Wells【1-5-2-4】勝率8.3%/連対率50.0%/複勝率66.7%/単回収率36%/複回収率167% Fairy King【0-1-1-2】勝率0.0%/連対率25.0%/複勝率50.0%/単回収率0%/複回収率147%