【中山記念】先行力が最重要な舞台 欧州血脈持ちソーヴァリアントが距離延長でリベンジ
血統解説
・ソールオリエンス 2021年ドバイターフ2着馬ヴァンドギャルドの半弟。母父MotivatorはSadler's Wells→Montjeu系のなかでも瞬発力に優れた種牡馬で、日本の芝適性も非常に高い血統です。皐月賞馬でもあり、血統面は文句なしの一頭。課題は先行力。ゲートを決めて、ある程度のポジションは取りたいところです。 ・エルトンバローズ ディープインパクト父系ではありますが、ディープブリランテ×ブライアンズタイムという馬力型血統で、内回り適性も十分に評価できる一頭です。母母ニュースヴァリューのスピード血脈が先行力を補強している点も強み。仕上がりさえ良ければ、大崩れは考えづらいタイプです。 ・ソーヴァリアント 母ソーマジックは2008年桜花賞3着馬で、本馬の3/4同血の兄には2020年エプソムC2着馬ソーグリッタリング、半姉には2021年愛知杯勝ち馬マジックキャッスルがいる良血馬です。母母父に本レースと相性の良いFairy Kingの血を持ち、内回りコースの実績も十分。1600mからの距離延長となる今年はポジション取りも楽になりそうです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大