ポンドに高値警戒感、上昇長続きしないとの見解相次ぐ-先行き不透明
ただ、市場のポジショニングとオプションのセンチメントを示すリスク・リバーサルに従うと、ポンド買いが一段と過熱してはいても市場は今後1カ月のポンド上昇を見込んでいる。政権交代以降、英国資産に対する需要は続いていると、複数のトレーダーは明らかにした。
それでも長期的には、問題が出てくるもしれない。
ポンドは対ユーロで2年ぶりの高値に近づいているため、一段高に対するプロテクションをヘッジファンドがオプション市場で買っていると、取引に詳しい複数の為替トレーダーが語った。このトレーダーは公に話す権限がないとして匿名を要請した。
ドルに対しては、ブルームバーグ調査に対しストラテジストらが年末時点の水準として予想した1.30ドルをすでに2.5%ほど上回って取引されている。ジェフリーズのグローバル為替責任者、ブラッド・ベクテル氏(ニューヨーク在勤)は、ポンドが今後数週間に1.35ドルまで上値を伸ばす可能性もあるとしつつ、ポンドの上値には「慎重」だと述べた。
「対ドルでポンドの上値余地はやや残っているかもしれないが、あまり大きくはないだろう」と語った。
原題:Pound Is Starting to Look Vulnerable After Hitting Two-Year High(抜粋)
--取材協力:Anchalee Worrachate、Vassilis Karamanis.
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Naomi Tajitsu