【女子野球】クラーク仙台が連覇達成 ジャイアンツ撃破…指名打者・今野が貴重な適時打「負けん気、ガッツは誰にも負けない」
◇第2回女子野球GIANTS杯福島大会2024 ▽決勝 クラーク仙台高2―1読売ジャイアンツ(28日・あづま) 昨年大会と同一カードとなった硬式の部決勝で、クラーク仙台高(宮城)が読売ジャイアンツ(東京)に2―1で競り勝ち連覇を達成した。1―0の3回2死三塁から、2番・指名打者の今野心結(みゆ、2年)が右前適時打。小さな体で大仕事をやってのけ、2年連続の強敵撃破に貢献した。 マウンド付近に集まったクラーク仙台の選手たちから笑顔がはじけた。読売ジャイアンツとの接戦を制し、大会2連覇達成。昨年大会決勝で勝ったジャイアンツを再び破り、広橋公寿監督(67)は「ミスらしいミスもなく戦えた。ジャイアンツとこういう接戦をして勝てたのは大きい」と、選手たちの頑張りをたたえた。 小柄な今野が“値千金打”を放った。1―0の3回2死三塁の好機で「弱い気持ちになったらダメ。強い気持ちでいきました」と内角低めの直球を強振。打球は一、二塁間を抜け、ライトゴロの可能性もあったため一塁へ頭から滑り込むと、泥だらけになったユニホームでベンチへガッツポーズだ。その後1点を返されたため貴重な一打となったが「よっしゃーって気持ちでした」と笑顔を見せた。 身長153センチだが「負けん気、ガッツは誰にも負けません」ときっぱり。飛距離などパワーで劣っても「バットに当てる技術は高いと思う」と自信を持つ巧打で結果を残した。指揮官は「野球を楽しくやっているな、と見えるんですよ」と躍動する姿に目を細めた。 強敵撃破で自信をつけたチームの最大目標は、7月開幕の全国高校女子硬式野球選手権優勝。昨年8月の全国高校女子硬式野球ユース大会を優勝しており、全国2冠を狙う。「打撃でも守備でも、少しでもチームに貢献できるように頑張りたい」と意気込みを語った今野。全国舞台でも勝利につながる一打でチームを救う。(有吉 広紀)
報知新聞社