「まひろに思い伝えたかった」 刀伊の入寇に巻き込まれた周明 松下洸平が語る光る君へ
平安時代に長編小説「源氏物語」を執筆した紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」。旅に出たまひろ(後の紫式部、吉高由里子)が20年以上の時を経て再会したのが、松下洸平演じる周明(ヂョウミン)だ。まひろと共に刀伊の入寇に巻き込まれ、命を落とした。大河ドラマ初出演となった松下に、周明役に込めた思いを聞いた。 【写真】転んだまひろに手を伸ばしたところ、周明の左胸に矢が突き刺さった=第46回より ■周明の人生を全う 第24回(6月16日放送)でまひろと決別。第45回(11月24日放送)で再登場した。約5カ月ぶりの出演となった。「まひろを助けて身代わりになって死ぬというのは、だいぶ前から聞いていました」と明かす。 再登場時のために改めてビジュアルの打ち合わせをしているときに、制作側から「まひろを助けて死んでそのまま置き去りになる」と教えられた。「想像以上に悲しい最期だったので、周明のまひろに対する思いや、周明としての人生を全うして、しっかり終われるように演じていかなきゃいけないと思いました」と語る。 ■まひろは特別な存在 越前編での周明は、日本の生まれだったのに宋人としてふるまい、自分の居場所を作るのに必死だった。どこか人を寄せ付けないところがあった。「自分の使命や生きる意味、生きる場所がないことへの葛藤が渦巻いていました。まひろに対しては笑顔で優しく接していたけれど、それも偽りの姿だったと思う」と振り返る。 親に捨てられ孤独だった周明が、大宰府で居場所を見つけ、柔らかな表情を見せるようになった。 再登場までの周明の人生は劇中ではほとんど語られていないが、「最終的に、今いる場所が彼にとっては心安らぐ場所になっていたはず」と感じている。 ■最良ではなかったけれど かつて周明は、自分の思惑のためにまひろを利用しようとして、陶器の破片を突きつけて脅した。淡い恋心を抱いていると気づいたのは2人が決別した後だった。時を経て再会したが、やはりまひろは周明にとって特別な存在だった。「当時自分の気持ちに気づけなかった分、再会してまひろがとてもすてきな人」だと感じたという。 大宰府の市を共に回った時のほほえみ、道長の出家を聞いて顔色を変えたまひろへの心配そうなまなざし。船越の津への道中では、本音を秘めたまま平安京から離れて旅に出たまひろの深い悲しみを受け止め、励ました。
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