「恋する日田梨タルト」完成、高校生21人が開発 講師陣「十分売り物になる」
大分県日田市特産のナシを使ったスイーツの開発を目指す「ひたアグリスクール・商品開発コース」の新商品「恋する日田梨(なし)タルト」が完成した。日田三隈高の生徒21人が試作を繰り返し、パッケージデザインやポスターも手がけた力作。「特別な日に食べてほしい」と願いを込めた。 【写真】花びらの形が美しい「恋する日田梨タルト」 アグリスクールは、農業に触れる機会が少ない世代に体験しながら楽しんでもらおうと、市が主催し2021年度に始まった。これまでに「日田梨のしっとりクッキー」やバターケーキなどの商品を送り出した。 本年度は昨年6月の開校以降、地元のナシ農家や菓子店、デザインの会社の代表らを講師に迎えた。商品のコンセプト検討から試作と試食に加え、ナシ選果場の見学や収穫も体験した。 タルトは、ナシを食感と香りが残せるようにさっと煮てコンポートにして、カスタードとアーモンドタルト生地で仕上げた。「SNS(交流サイト)映え」を目指し花びらの形にした。 パッケージデザインは10代(高校生)とその親世代(40代)をターゲットに、贈り物用を意識して高級感を演出。ポスターも華やかさを出すため、ピンクをベースにリボンやハートをモチーフにした。 8日に市役所で閉校式と市長報告会があり、試食した講師陣は「十分売り物になる」と太鼓判を押した。受講した3年生の加藤桃葉さん(18)は「ナシの食感や色を残すため苦労したけど、見た目もかわいくできました」。3年生の田中淳詩さん(18)も「みんなが意見を出し合った自慢のデザインです」と胸を張った。 完成した梨タルトと、ナシの飲み物「梨ペチーノ」は11、12の両日、福岡県久留米市の岩田屋久留米店で期間限定発売する。準備が整い次第、古民家カフェ「ICHI5MONE」(日田市三ノ宮町)でも取り扱う。 (床波昌雄)