【追悼’24 ありがとう、また逢う日まで 】貴乃花光司が語る 曙太郎さんとの「真の友情」
曙 太郎 4月6日逝去 享年54
◆「真の友情」を感じていました 貴乃花光司(第65代横綱) ’88年に相撲の世界に飛び込んだ入門同期の間柄でした。相撲教習所時代に「チャド」「コウジ」と呼び合っていたのが懐かしいです。 【貴重】すごい…!部屋の祝勝会でダンサーと踊る陽気な若き頃の曙関…! 現役時代の私は、相撲に専念するために同じ部屋の力士とも、同期の力士とも、口をほとんど利きませんでした。しかし、’03年に引退してからは同期会に顔を出すようになりました。曙さんとは、土俵の下までもろ手突きで吹き飛ばされた思い出などを、お話しさせていただきました。土俵でしのぎを削った者同士にしか分かり得ない「真の友情」のようなものが互いにあったと思います。 ’17年、曙さんがプロレスの巡業先で倒れ、福岡の病院に緊急搬送されました。当時、九州場所の準備のため私も福岡にいたので病院に駆けつけましたが、曙さんは集中治療室に入っていて、面会できませんでした。そのときは奥様にお花を渡すことしかできなかった。退院後もなかなかお会いできず、搬送される数ヵ月前に同期会でお話ししたのが最後になってしまいました。 教習所時代の、陽気で優しい曙さんの笑顔を、時折思い返しています。 『FRIDAY』2025年1月3・10・17日合併号より
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