<衆議院選>民主党・海江田代表の第一声【全文書き起こし】
そしてもう1つ。これはやはりアベノミクスの失敗隠し。すでに安倍さんが経済のかじ取りをやりましてから2年が経過をしました。この2年で本当に皆さん方の暮らしが良くなったかどうなのか。今度の選挙の投票にあたっては、まずそのことを考えていただきたいんです。安倍さんは景気が良くなった、景気が良くなったと言っていますけれども、それは本当に一握りの人たちの話であります。これも私、全国回っていますけれども、コンビニに入った、そうしたら若い人がコンビニの弁当を、値段と中身をずっと見比べている。値段がいくらかと思ったら350円なんですよ。350円の弁当でもやっぱりどの弁当がいいかということをずっと見極めて、長い時間かけて選んでいる。 それから、地方にとっては車はなくてはならないものだけれども、100円玉2つ握りしめて、これでガソリンを入れてくれ。こういう、やっぱり生活の実態があるんです。それをまったく無視をしてアベノミクスで日本の景気は良くなった、日本の雇用が増えた、連合の古賀会長が今、吉田泉の応援に、私と同じこの車の上にいますけれども。雇用が100万人増えた、必ず安倍さん言います。だけどそのほとんどは非正規雇用であります。反対に正規雇用者は35万人減っている、これが現実であります。やはり雇用というのは安定をしませんとちゃんとした賃金が入ってこない。景気がいいときは確かに臨時の仕事が見つかるかもしれない。だけどそれがいったん景気が悪くなったら、すぐ首を切られてしまう。 私たちはリーマンショックのあと、2008年ですけれども、日比谷公園にテント村ができた。派遣の人たちが首を切られて行くところがなくて、日比谷公園の中にテントを使って、作って年越しをした。この事実を忘れてはいけないんですよ。もう二度と日比谷公園にテント村を作らせてはいけないんです。
そのためにはやはり雇用を安定させるということ。このことが日本の経済を持続的に成長をさせていくためには決定的に重要なんです。安定した雇用があって、安定した収入があって、そしてそれを健全な消費をする。このことが日本の経済を好循環させていく出発点でなきゃ駄目なんです。一部の企業がもうかって、そしてそのおこぼれがだんだん下にくる。この発想では駄目なんです。皆さん方はおこぼれの対象であってはいけないんです。 おこぼれと言えば、実は円安になって輸出企業が収益を上げて、そしてその収益のおこぼれが実は自民党への政治献金という形で入っているんですよ。この間、新聞報道がありました。円安で大きくもうけた企業が、これまでの政治献金を倍にして自民党に献金をしている。こんなばかなことがあっていいはずがありませんよ、これはみなさん。私たちは本当にまっとうに働く人たち、額に汗して働いて、そして賃金の収入を得る人たち。この人たちが主人公であり、この人たちを分厚くしていくことこそが日本の経済の発展にとって非常に重要だということ。人への投資、人への投資が民主党の政策の1丁目1番地です。 特に今、日本の社会は少子化が進んでいます。この少子化に対して子育ての支援、これをしっかりやっていかなければいけない。雇用の安定、子育ての支援、そして社会保障の安心。この3つが民主党の政策の柱であるということを、あらためて今度の選挙を通じてお訴えをしていきたいと思っております。