寒さはこれから!?冬に聴きたくなる5曲
あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします! ということで、2024年がスタートしました。昨年はコロナ禍も落ち着き、ライヴハウスは通常営業、全国各地でフェスもたくさん開催されたりと、音楽シーンは賑わいを取り戻しています。ただ、邦楽、洋楽ともに作品のリリースがあまりにも多く、全部を追い切れない!という嬉しい悲鳴を上げる音楽リスナーも多いのではないでしょうか。また、今年はど頭から洋楽来日公演ラッシュでどれを観るべきなのか、頭を悩ませる人も多いことでしょう。そんな充実した音楽ライフの中、この寒い季節にじっくり聴きたくなる楽曲を選んでみました。
「津軽海峡・冬景色」('77)/石川さゆり
最近はヴァイナル(レコード)に触れることが多くなり、ベテラン演歌歌手・石川さゆりのアルバムをじっくり聴き込もうと、この7thアルバム『365日恋もよう』(76年発表)を手に取りました。少女から大人の女性へと成長していく一年を12曲で綴ったコンセプトアルバムで、まだあどけない石川さゆりのルックス(※レコーディング時は18歳)が物語るように、アイドルから大人の歌手に変貌していく様子が作品一枚から伝わってきます。そして、B面ラストにこの大ヒットした名曲が登場するんです。もう18歳とは信じ難い、大人びた歌い回しと表現力に圧倒されるばかり。作詞は阿久 悠が手掛けており、冬景色が鮮明に浮かぶ歌詞も素晴らしい限りです。
「雪女」('16)/人間椅子
日本を代表するハードロックバンド、人間椅子。この曲は16年に発表された19thアルバム『怪談 そして死とエロス』に収録され、まさに“怪談”という言葉の意味を担った楽曲に仕上がっている。恐怖を覚えるとは死を意識することであり、それは翻って“生きる”という感情を喚起させることにつながる。実に人間椅子らしいメッセージ性が込められています。曲調はヘヴィなリフを用いた人間椅子らしい演奏を聴くことができ、おどろおどろしいパートを経て、後半に向かってリズミックなサウンドに展開する辺りがとてもカッコ良い。フィジカルを揺さぶる躍動感あふれるナンバーと言えるだろう。