開催危機のMotoGPインドGP、運営ドルナも決断の時迫ると認める「数日のうちに分かるだろう」
2023年に初開催されたMotoGPインドGPは今年も9月にスケジュールされているが、その開催が危ぶまれている。これについてシリーズを運営するドルナ・スポーツのカルメロ・エスペレータCEOは、数日以内に決断を下す必要があると語った。 【動画】MotoGP2024 第5戦フランスGPハイライト motorsport.comは先日、ブッダ・インターナショナル・サーキットで予定されているインドGPが、ドルナ・スポーツとの契約にレースプロモーターが違反したためカレンダーから抹消されることになったと報じた。これに対してインドGPプロモーターのプシュカル・ナート・スリバスタバCEOは、「レースは計画されている。飛び交っている話は全て噂話であり、全ての契約上の義務は6月に更新される」としていた。 これらの問題は、インドGPのプロモーターがドルナを含む特定の業者に金銭を支払っていないと報じられたことに端を発する。ただ主催者側はこれらが6月初めにインドで行なわれる選挙の後には解決すると確信している。motorsport.comの調べでは、支払いの遅れは初開催となった昨年のレースに関するもので、少なくとも今年のイベントに関しては無関係のようだ。 ドルナのエスペレータCEOは、カタルニアGPを前に次のように語った。 「インドは検討すべきもののひとつだ。この数日で決まるだろう。時間はかからない。(決断されるのは)来週か、長くてもその翌週だ」 ドルナはインドGPを中止し、それによって空いた週末にカザフスタンGPをリスケジュールして開催しようとしていると思われる。カザフスタンGPは当初6月中旬の開催が予定されていたが、洪水被害のため延期となっている。 しかしながら、カザフスタンのソコル・サーキットで9月にMotoGPを開催できるという確証が得られるまでは、それも確実ではない。 「カザフスタンをどこに再配置するか見極めないといけない。数日後には何かがわかるだろう」とエスペレータCEOは言う。 MotoGPは当初、最多の22戦の開催スケジュールを組んでいたが、アルゼンチンGPの中止、そしてカザフスタンGPの延期により現状は20戦となっている。アルゼンチンGPは同国の新大統領が支出削減を打ち出したことで中止に追い込まれた。 そしてカザフスタンGPの延期により、6月のMotoGPはムジェロでのイタリアGPとアッセンでのオランダTTの間に1ヵ月近いインターバルが空くことになったが、今季のMotoGPは後半戦が過密日程となっており、8月~11月中旬の16週で11レースを開催予定。それでもMotoGPはカザフスタン戦をシーズン後半にリスケジュールすることを目指していた。インドGPが中止となれば、後半戦カレンダーにさらなる負荷がかかることは避けられそうだ。
Germán Garcia Casanova