「頑張らない」のがコツ!筋膜や股関節の詰まりをほぐし「歪みのない美脚」に導くディープストレッチ
お尻や脚のトレーニングを頑張っているのに、なかなか体型が変化を感じられない方にオススメ。身体をリラックスさせた状態で時間をかけてアプローチをすることで、深い層の筋膜や関節周りの詰まりや歪みを改善する陰ヨガメソッド。ご自身の身体への理解を深めながら健康的に美尻、美脚へと整えていきましょう。 ◆動画で詳しいやり方を見る|じんわり筋膜や股関節の詰まりをほぐし「歪みのない美脚」に導くディープストレッチ ■身体に負担をかけずに柔軟性を高める陰ヨガメソッド 陰ヨガは呼吸、そして身体の感覚にじっくりと意識を向けながら3~5分間、ポーズを行う静的なヨガです。 力を使わずに筋肉を緩めた状態で時間をかけてポーズを取ることで、短い時間のストレッチではほぐしきれない深い層にある筋膜をリリース。関節や腱、靭帯などの身体の奥にある組織の柔軟性を養う、リラックス効果の高いヨガです。 ■頑張るのではなく、使える身体に整える 女性なら誰もが憧れる健康的なまぁるい美尻にすらっとした美脚。自己流でマッサージや筋トレを頑張っているのになかなか変化を感じられない方も多いのではないでしょうか? まずはご自身の身体がどの状態に当てはまっているのか振り返ってみましょう。 ◯むくみタイプ 人間の身体は60%~70%が水分でできていて、水は上から下に流れていきます。日中、オフィスワークや家事などで座りっぱなし・立ちっぱなしが続くと下半身に水分が停滞して脚のむくみにつながります。体液であるリンパ液の流れが悪くなったり、血液を心臓に戻す力がないと代謝が悪くなり、老廃物が溜まってセルライト、脂肪と変化していく原因に。脂肪が多くなると代謝も悪くなり、慢性的な下半身、腰の冷えといった症状の一因に。 ◯筋肉太りタイプ 若い時から長くスポーツをやっていた人は、筋肉太りの可能性もあります。現在も習慣化している方や、ハイヒールを日常的に履いて一部の筋肉だけを酷使することで、太ももやふくらはぎが過度に肥大してしまうことがあります。 ◯姿勢不良タイプ 歩くときにドスドス、バタバタと大きな音が出ていませんか?歩くときに使われる筋肉は、下半身の筋肉だけではありません。歩くことは腹筋や背筋などの体幹や、腕の筋肉なども使う全身運動です。背骨の過緊張、猫背や反り腰などの姿勢不良により、脚の筋肉だけで身体を支えることで下半身太りになってしまっている可能性も。 ◯骨盤の歪みタイプ 座るときに脚を組むクセのあるがある方、左右どちらかだけの脚が張りやすい方は骨盤が歪んだ状態にあるかもしれません。骨盤が傾いていたり股関節がねじれた状態にあると、関節に負荷がかかりやすくなります。下半身の筋肉もアンバランスなまま硬くなるので筋肉を正しく使うことが難しくなり、足が太くなる原因につながることも考えられます。 どんなタイプの方にも共通するのは、お尻や脚が張っていて、下半身の巡りが良くない状態にあるということ。土台にある骨盤、股関節や筋肉の状態がアンバランスだと下半身の筋肉も同様にアンバランスなまま硬くなってしまうのでトレーニングを頑張っても体型の変化を得られにくいのです。 そこでオススメするのが身体をリラックスさせた状態で時間をかけてポーズにとどまることで、深い層の筋膜や関節まわりのつまりや歪みを改善する陰ヨガメソッド。下半身の巡りが良くなるということは、24時間365日休みなく全身を流れながら栄養を運んでいる血液や、体液であるリンパ液がスムーズに流れやすくなるので、全身の血流改善にもつながります。 ■陰ヨガのシューレースのポーズをやってみよう 主なターゲットエリアはお尻と太ももです。鼠蹊部のおだやかな圧や背骨にも刺激が感じられるかもしれません。背骨が硬い方はもちろん普段慣れている方にも、より快適にポーズに留まっていられるように、ブロックを使ったバリエーションもお伝えします。 頑張って身体を変えようと力まずに、心地よさを感じられる場所で、ポーズに留まってみましょう。シンプルに今ある呼吸と感覚を感じて、ご自身の身体への理解を深めながら静かに過ごすマインドフルネスな時間をぜひ取り入れてみてください。 ポーズの効果: ・仰向けで脚の付け根に圧がかかることで鼠径リンパの詰まりの解消 ・股関節を外旋してストレッチすることで股関節の詰まりの解消、お尻や太ももの筋肉が伸びる ・脚の位置が心臓よりも上にある状態でポーズを取ることで下半身の血流改善 ・3分間じっくりと時間をかけることで深い層の筋膜をリリース ・筋肉をゆるめてリラックスした状態でポーズにとどまることで体全体の緊張が解ける ■■ポーズのやり方 ①仰向けで寝転がり右脚を持ち上げたら左脚の付け根に引っ掛けてからめます。ブロックがある場合は手の届く場所に置いておきます。 ②からめた脚の両膝を重ねて胸に引きよせ、手のひらで太ももの裏か膝をつかみます。 ③肩が上がって胸が緊張したり、手のひらで掴みづらい時はブロックをサポートに入れましょう。 頭のうしろか、お尻の下にブロックを置いて高さを作って心地良く過ごせるポジションを探します。 ④ちょうど良いポジションを見つけたら3分間ポーズにとどまります。 ⑤ポーズから抜けたら、数呼吸余韻を感じて反対側も同様に行います。 ※お尻、外ももに伸びを感じられたらOK 身体をリラックスさせた状態で時間をかけてポーズにとどまることで、奥にある深い層の筋膜や関節周りの詰まりや歪みを改善する陰ヨガメソッド。ご自身の身体への理解を深めながら静かな時間を過ごす時間をぜひ取り入れてみてください。 ライター/高西由貴子(ヨガ講師)
高西由貴子