印コタック・マヒンドラ銀の株価急落-オンライン顧客獲得に制限
(ブルームバーグ): 時価総額でインド4位の銀行、コタック・マヒンドラ銀行の株価が25日、大幅に下落した。デジタルチャンネルを通じた新たな顧客獲得や新規クレジットカードの発行を制限されたことが嫌気された。
コタック・マヒンドラ株は10%安と、4年ぶりの下落率を記録。当局は同行のテクノロジーシステムを巡るガバナンスとリスクの問題を規制の理由に挙げた。
今回の措置は、創業者のウダイ・コタック氏から1月1日付で最高経営責任者(CEO)のポストを引き継いだアショク・バスワニ氏にとって新たな課題となる。自行の成長には規模が極めて重要であり、テクノロジーへの投資を進めていると述べてきたバスワニ氏は、金融セクターのリスク抑制に積極的な規制当局を考慮に入れる必要がありそうだ。
アシカ・セキュリティーズの銀行アナリスト、アシュトシュ・ミシュラ氏は「コタック・マヒンドラ銀は実店舗の拡大が最も遅れている銀行の一角であり、オンライン顧客獲得の制限は成長に影響を与えるだろう」と指摘した。
インド準備銀行(中央銀行)は24日遅くの声明で、データセキュリティーや漏えい防止戦略、ベンダーのリスク管理などを巡り、2年にわたりさまざまなプロセスで不備やコンプライアンス違反が見つかったと説明。コタック・マヒンドラ銀と協議したが、「結果は満足のいくものではなかった」とした。既存顧客については、同行は全員にサービスを提供し続けると付け加えた。
コタック・マヒンドラ銀は当局の措置に関して、「ITシステムの強化に向けて新技術を採用し、バランスの問題を早急に解決するため、今後もインド準備銀行と協力していく」と回答した。
原題:Kotak Shares Tumble After Ban on Cards, New Online Clients(抜粋)
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Preeti Singh