大谷イズムがドジャースナインに浸透中 若手成長株が「翔平が使って2安打を放ったからやってみよう」
◆米大リーグ ツインズ3―6ドジャース(9日・米ミネソタ州ミネアポリス=ターゲットフィールド) ドジャース・大谷翔平投手(29)が9日(日本時間10日)、敵地・ツインズ戦に「2番・DH」でフル出場し、打球速度114・0マイル(183・5キロ)の強烈な右翼線二塁打を放った。5打数1安打で、自己最長の5試合連続マルチ安打は止まったが、ド軍デビューから14試合で12長打はドジャース史上最多。3戦連続二塁打も自己最長に並んだ。チームも投打がかみ合ってリーグ最速で10勝目。大谷もド軍も勢いに乗っている。 * * * * まだ開幕して14試合を終えたばかりだが、大谷の存在は日に日に大きくなっている。7日から大谷が練習で使い始めたクリケットバットを「翔平が使って2安打を放ったからやってみようと思った」と、まねた26歳のアウトマンは、8日に今季1号となる決勝ソロを放つと、この日も2試合連続2号となる先制3ランを放った。 若手の成長株と期待されるアウトマンは、キャンプ中から大谷と積極的にコミュニケーションを取り、試合中もベンチで大谷と話をするシーンが見られる。8日はアウトマンが本塁打を打った直後に大谷と身ぶり手ぶりで会話し、同じ投手(ジャクソン)と対戦した同じ回に大谷も本塁打を放ちうれしそうに笑い合っていた。 打線の相乗効果も生み出している。1~4番に並んだベッツ、大谷、フリーマン、スミスは4人はいずれも打率3割超え。大谷の得点圏打率こそ13打数1安打で7分7厘と低いが、両リーグ最多タイの20安打で強力打線の一角を担っている。昨季までのエンゼルスでは大谷とトラウトへの依存度が高かったが、主に6番を打つT・ヘルナンデスがリーグ2位の14打点をマークするなど、厚みのある打線になっている。 これまでの6年間でプレーオフ進出経験がなく、勝つことを求めて大谷が選んだ新天地。打席の中でも外でもしっかりと役割を果たしている。(安藤 宏太)
報知新聞社