「Meフードシステム」の社長・桝田治基容疑者

牛肉を国の基準を満たさない方法で加工し販売していた疑いで、大分県の食肉会社の社長の男らが逮捕されました。 商品はいわゆる「生レバー」の状態で全国に販売されていたとみられています。

「Meフードシステム」HPより

食品衛生法違反の疑いで逮捕されたのは、大分県中津市にある食肉加工業「Meフードシステム」の社長・桝田治基容疑者（66）と社員の濱田豊市容疑者（66）です。 2人は去年11月からことし6月、加熱食肉製品の「牛レバーハム」を国の基準を満たさない方法で加工し販売した疑いが持たれています。

■国の基準大幅に下回る温度で加熱か

「Meフードシステム」HPより

厚労省の基準ではレバーの中心部を63度で30分以上加熱することなどが義務づけられており、「Meフードシステム」のホームページには、63度で30分低温殺菌を施していると記載されていました。 しかし、警察によると2人は大幅に下回る、47～48度余りで加熱していたとみられています。

■「生レバー」状態で34都道府県に販売か

「Meフードシステム」大分県・中津市

商品はいわゆる「生レバー」の状態となっていて、京都市伏見区の飲食店でこの商品を提供しているという情報提供があり、商品を検査したところ2人の犯行が発覚したということです。 商品は34都道府県の飲食店などで提供されていて、会社は昨年度この商品を32万個販売し、1億円以上売り上げていたということです。

「Meフードシステム」の社長・桝田治基容疑者

基準を満たない加熱だとわかって販売していたのか桝田容疑者に問うと… Ｑ加熱が不十分だと分かって販売していたんですか？ 【桝田容疑者】「いえ」

■レバーの見た目が変わらないように基準を下回る温度で加熱か

「Meフードシステム」社員・濱田豊市容疑者

警察の調べに対し、社長の桝田容疑者は「法律の通り加熱しているから違反はない」という趣旨の話をしていて、容疑を否認。 社員の濱田容疑者も「加熱不足はあり得るかもしれないが、故意にしたということはないはずです」と容疑を否認しています。 警察は2人がレバーの見た目が変わらないように基準を下回る温度で加熱していたとみて捜査しています。