SNS批判殺到!なぜびわ湖毎日マラソンの号砲は鳴らなかったのか……そして大雨仕切り直しはレースに影響を与えたのか
30キロ過ぎで、チェベト、フィレックス・キプロティチ(31、ケニア)、モコカの3人が”1次スパート”をかけると「日本記録を1秒でも縮められるように積極的なレースを見せる」と宣言していた鈴木健吾(24、富士通)だけが追いかけたが、すぐに脱落。その鈴木を拾って、単独4番手につけた作田が、その後も粘り、日本人トップの2時間8分59秒の自己ベストでゴールした。 その作田も号砲が鳴らなかったことについては、「こんなこともあるのかな、くらいで負担には感じませんでした。マイペースとよく言われている。やり直しで、すぐにちゃんと(ジャージを)着ましたしね」と、影響を否定した。 またMGC4位だった大塚は、2時間15分36秒の30位と惨敗したが、東京五輪代表の補欠は確定。その大塚も、「MGCも(号砲は)遅れたし、特に動揺はなかった」と言い訳にしなかった。 有力選手が、そういうコメントを残してくれたのは、せめてもの救いだが、ネットやSNSは、運営側への批判で炎上した。 主なヤフーコメントを拾うと、「雨の中で可哀想すぎる」「スタート遅れなんて前代未聞」「仮にもオリンピックの選考レースでこれはお粗末」「大会運営者の危機管理のなさ、ずさんさを露呈」「運営がたるんでる」と批判のオンパレード。 大会役員の坂一郎・副委員長の説明によると、スターターピストルの作動リハーサルを6日、この日のレースの20分前にも雨の中で行ったが、正常に作動していたという。 「選手を一度、下げている間にピストルと測定器の接続に不具合があることが判明しタイマーをリセットして、当初の予定から10分遅れの9時25分にスタートさせていただきました」 坂・大会副委員長は、来年以降の対策として「連動ではなく、手動ピストルの準備や、連動している計測器も予備をセットで準備するなど、ピストル、計測器に不具合が出ても対応できる方法を検討していきたいと思います」と約束したが、東京五輪代表へのファイナルチャレンジというビッグレースにあってはならない前代未聞の不祥事だった。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)