【本田望結×川口ゆりなインタビュー】青春映画『カーリングの神様』の見どころシーンは?
――川口さんも、初体験のカーリングの練習は大変でしたか? 川口:そうですね。私はスケートにはなじみがない人生を送ってきました。だから、まずは氷上でバランスを取って立つことから始めたんです。カーリングの靴がスニーカーのような仕様で、立ったり、ゆっくり歩いたりすることは意外と簡単にできたのですが、いざストーンを投げるとなると話は別で、すごく難しかったですね……。私はエース役だったので、「本番までにどうやって仕上げよう」とかなり悩みましたし、不安も大きかったけれど、とにかく練習を頑張りました。 ――具体的にどう役作りをしたのでしょうか? 川口:私は、役柄にリアリティを持たせるために、スポーツ選手が本番でやるルーティン動作を取り入れました。実際の選手の動画を観て、「舞ちゃんだったらどうするかな?」と考えながら研究して、最終的に、ストーンを投げる前に手にふっと息を吹きかけて、一度目を閉じてから、ガッと目を開けて狙いを定めて投げる……という動きを自分なりに作ってみました。 本田:香澄はチームのリーダー的ポジションであるスキップですが、リーダーらしさを前面に出したくなかったんです。誰かの指示に従いながらも輝けるキャラクターにしたかったので、あえて周りを引っ張るような言動は避けるようにしました。役柄って、どうしてもオフの時の自分と重なる部分があって。私は3歳からスポーツをしてきたので、みんなを引っ張ることが本当は好きな性格なんですけど(笑)、香澄を演じるうえでは、そのリーダーシップを抑えることを意識して、香澄らしく生きることを心がけていました。
長野県・御代田町での撮影裏エピソード
――おすすめのシーンはどこですか? 本田:カーリングの練習着を着ていることが多いですが、たまに出てくる制服のシーンが好きです。制服を着ていてもカーリングの話をしていたり、ちょっとしたところににじみ出るカーリング愛が素敵だし、この映画のいいアクセントになっていると思うので好きです。 川口:私は、舞が龍神様のいる池がある神社で佇むシーン。そこは彼女にとって特別な意味を持つ場所で、あることがきっかけで、ついその場所に足を運んでしまう彼女の姿がすごく愛おしいなと思いましたね。 ――本作は長野県の御代田町でオールロケだったそうですね。撮影の裏話を教えてください。 本田:全員がカーリング初心者だったので、撮影が早く終わっても、みんなでお出かけしようって雰囲気ではなくて、むしろ「もうちょっと練習できますか?」って感じでした。昼休憩の時も、早く食べ終わったらすぐに練習を始めて、そのまま本番に突入するような感じでした。正直、カメラが回っていない時もずっと役として過ごしていたので、本来のみんなの姿を知らずに終わってしまいました(笑)。 川口:そう言われるとそうかも(笑)。私が御代田町での撮影で印象に残っているのは、めちゃくちゃ寒くて、雪が降っていたことですね。ロケバスの行き帰りで、その光景を見るたびに感動していました。あと……みんなとの撮影裏エピソードをひとつ思い出しました! ホテルからコンビニまで徒歩7分くらいの道があったんです。ある日、コンビニから帰る途中、向こうからキラキラのピン留めをつけた若い女の子が歩いてきたと思ったら、その日現場入りした望結ちゃんで! 買い物してきたばかりの私たちに「ついてこなくてもいいよ」と言ってくれているのに、みんなでまたコンビニに行ったのは楽しい思い出として残っています。 本田:懐かしい! そんなこともあったね!