「日本の文房具はすごいんです」海外でも絶賛。有隣堂名物バイヤー岡﨑弘子さんに聞く、今注目したい驚きの文房具の世界
「パソコンやスマホを使うと、手書きを忘れてしまうじゃないですか。私、漢字とかパッと思い出せないんですよ(笑)。なので、ちょっとした日記を書いておくのは大切なことだと思います」
STORY STORY YOKOHAMA店舗内の、岡﨑さんセレクトコーナー「岡﨑百貨店」には、お客さんが自由に書き込めるノートが置いてあります。
「メールじゃなくてLINEじゃなくて、ちょっとしたノートに何か書くことが流行ってほしいです。書いてもらうのって、本当にうれしいんですよ」
他にも知ってほしい文房具が
他にも、岡﨑さんが日本でもっと注目されてほしいと思っている文房具があります。『~愛すべき文房具の世界』でも紹介されているのが、北米やヨーロッパで人気を集めている、「ITO BINDERY」というメーカーのメモブロックです。
「製本の技術が半端ないんですよ。見た目はシンプルなんですけど、やっていることがすごく繊細というか。そこまでしなくても......と思うくらい、たくさんの工程を重ねて作っているんです。 紙を切るところを実際に見学したんですけど、すごかったです。裁断機で、こんなに細かいところまで切るんだ......って」
そうして出来上がった断面は、驚きのなめらかさ。一点の傷もなく、とても美しい仕上がりです。
「こういった日本の技術に、海外の人は『素晴らしい!』と価値を見出してくれるんですよね。 消しゴム一つでも、海外の人は『消える!』って驚くんですよ。海外の消しゴムは字が消えないものもあるらしいんです(笑)。日本は品質の基準が定められているおかげで、ちゃんと消えますもんね。 日本人にとっては当たり前でも、海外の人にとっては、日本の文房具はすごいんです。こういった技術を、もっと日本国内に紹介できればと思っています」
このほか、本の中にも、「岡﨑百貨店」にも、岡﨑さんが愛してやまない文房具たちがいっぱい詰め込まれています。
あなたのまだ知らない、奥深い文房具の世界を探検してみてはいかがでしょう。 東京バーゲンマニア編集部 Written by: 馬場レオン