【阪神】「優勝に必要なのは怒れるコーチ」掛布氏は藤本総合コーチが“変われるかどうか”と指摘 藤川新監督の『投手陣の整備』にも注目「まだまだ僕は青柳の力が必要だと思う」
―――桐敷投手は70試合登板しましたが、来シーズンもこれぐらい投げられるのでしょうか? 「それだけのスタミナはあると思いますよ。それと、2年連続最多勝の経験がある青柳(晃洋投手)は今シーズン2勝。『力のないベテランは必要ない』というような(藤川監督の)コメントがありましたが、まだまだ僕は青柳の力が必要だと思いますので、このあたりの再生というものも藤川監督には期待したいですよね」 ―――今シーズン、抑え投手は2枚看板でいきました。これが来シーズンどうなるのか? 「藤川監督はいろいろな形の組み合わせを考えて、また違う“JFK”、勝利の方程式を作ってくれるかもしれませんね。これも楽しみですよね」
「選手に対して怒るということを藤本コーチができるかどうか」
―――藤川監督にコーチ経験がない点はいかがですか? 「ここがやはり、少し心配しているところです。21日、コーチングスタッフが発表されたんですけど、監督やコーチは、選手に気持ちよく戦ってもらえる、そういう雰囲気作りが今一番大切なんですよ。我々の時代と違って、やらされる時代から、選手がやる野球に変わってきているんで、監督とコーチでその環境作りをすごく大切にしてもらいたいんですけど、“怒る”というコーチも1人いないと。チームが緩むので。この顔ぶれの中で、一番怒れるポジションを任される人が、ちょっと見当たらないんですよ。そうなると総合コーチの藤本(敦士)コーチがその役割に回らなければいけないと思うんですが、藤本コーチは岡田監督時の2年間、サードのベースコーチをしていますよね。選手とすごく近い距離で2年間、一緒に野球やっていますので、選手に対して怒るということを藤本コーチができるかできないかっていうのは、来年の阪神が戦う上ですごく大きなポイントになる。藤本コーチが変わるかどうかだと思いますね」 ―――来シーズンはヘッドコーチは置かず、総合コーチということですね。 「この総合コーチがヘッドコーチのポジションだと僕は思っています。星野(仙一)さんと島野(育夫)さんというすごくいい関係の監督とヘッドコーチがいました。星野さんはすごく厳しく、そのフォローは島野さんがちゃんとしていた。その関係を藤川監督と藤本コーチの中でできるかどうか。来年、戦う以上に僕は心配な部分です。チーム力はありますから、Aクラスには入ると思いますよ。優勝するために必要なのは、チームを緩めない、怒れるコーチ」