内閣不信任決議案を否決 岸田首相に自民党内から批判も 総裁選への動き加速
日テレNEWS NNN
立憲民主党が提出した岸田内閣に対する不信任決議案が、さきほど、与党などの反対多数で否決されました。中継です。 立憲民主党の泉代表は解散・総選挙を求めた19日の党首討論に続いて岸田首相に「改革もできない、解散もできないなら退陣すべき」と迫りました。 立憲民主党・泉代表「総理の対応は、考え方や方針が見えず、決断もないために何かにつけ後手後手、そして出てきた中身はどれも空疎であります。改革もできない、解散を求めてもできない総理であれば、退陣いただくべきではないでしょうか」 泉代表はまた、裏金事件の対応について「政治への信頼を根本から失わせる、極めて深刻な事態だ。総理に自覚はみられない」などと批判しました。 内閣不信任決議案は午後4時過ぎに衆議院本会議で採決され与党などの反対により否決されました。 ──岸田内閣の不信任案は否決されましたが、自民党内の岸田政権への見方はどうなんでしょうか? ある若手議員が「岸田総理は党内でも孤立していて、かわいそう」と漏らすなど孤立化が進んでいます。20日、岸田首相に対する異例の発言が飛び出しました。 自民党・津島淳議員「私の率直な思いを申し上げます。本来、岸田総裁がこの場に来て、挨拶すべきではないかということでございます」 実は20日、不信任案の採決を前に行われた自民党議員が集まる代議士会に岸田首相が姿を見せなかったのですが、津島議員は、“総理自らが足を運び自民党議員に釈明すべき。姿を見せないのはおかしい”と注文をつけました。 公の場で首相の姿勢を批判するのは異例で、岸田首相の求心力の低下を象徴するような出来事です。 ──国会は21日が事実上の最終日だと思いますが、次の焦点はどこになるでしょうか? 通常国会が終われば自民党議員の関心は一気に事実上の首相を決める自民党総裁選へと移ります。 その動きが早くも出ていまして「ポスト岸田」への意欲をにじませている茂木幹事長は19日、若手・中堅議員の会合で講演をしたほか、夜には、党内では「非主流派」の中心的存在の菅前首相と会談しました。支持拡大を狙った動きとみられます。 また、このほか19日夜は安倍派の中堅・若手議員が国会近くの飲食店で会合を開きました。 政権の求心力の低下は進む一方、自民党内のポスト岸田レースは今後、熱を帯びることになります。