【理学療法士に聞く】腰を痛める危険なNG習慣と体を守る4つの正しい動作。
【NG】お腹から前かがみになって毎日食器を洗っている。
食器洗いや調理など台所仕事をしているとき、お腹から曲げて前かがみになると、腰に負担が集中してしまいダメージを受けやすい。 ▼
【OK】片足を台にのせるか片足を引き、 股関節から曲げて前傾姿勢に。
食器洗いのとき、片方の足を引くだけで姿勢に変化が。股関節から上体が前傾するため、腰への負担が軽くなる。骨盤と腰骨はまっすぐにキープすること。
シンクの前に台を置いて片方の足をのせると、股関節が曲がって自然と理想的な前傾姿勢に。これで毎日の食器洗いも腰に負担がかからない。 キッチンは家庭内の腰痛発症ゾーン。 「キッチンでの腰痛防止はとても簡単です。お腹から前かがみになってしまう習慣のある人は、台を用意して片足をのせると、自然と股関節が曲がり、上体が正しく前傾して疲れにくい姿勢がとれるようになります」。 必要な台の高さは身長によって異なるので、股関節が心地よく曲がる高さを確かめよう。片方の足を引くことでも同様の効果が得られる。
【NG】お腹からかがみこんで前のめりになって床を拭いている。
腰に響いて床掃除が苦手という人は、しゃがみ方が不安定で、お腹から曲げてかがんでいるのかも。腰に負担もかかり前に進みにくい。 ▼
【OK】股関節から上半身を前に倒して片膝を立てて床を拭くと疲れにくい。
両膝を股関節から広げ、片膝を立てる。腰が曲がらず、股関節から前傾できるようになることで、安定して動きやすくなる。 しゃがんで拭き掃除を続けると、腰がだるくなりがち。 「和式トイレがほぼなくなった今、しゃがみ姿勢ができない人は少なくありません。私がおすすめする腰に負担をかけない床掃除は、片膝を立てるのがポイント。腰から曲げず、股関節から上体を前に倒して拭いてください」と岡田さん。 この拭き方なら、太ももの前と内側、裏側も使われるようになり、負担が分散されて疲れにくくなる。
イラストレーション・松栄舞子 文・田村幸子
『クロワッサン』1110号より
クロワッサン オンライン