英国、ロシアのPR会社を制裁 「反ウクライナ」偽情報を拡散
【ロンドン=黒瀬悦成】英外務省は28日、ウクライナの民主体制の不安定化と弱体化に向け、ロシア政府の依頼を受けてインターネット上で偽情報を拡散していたとして、ロシアのPR会社「ソーシャル・デザイン・エージェンシー」(SDA)など3社とSDAの幹部社員ら3人を制裁対象に指定したと発表した。 英外務省によると、SDAはロシア政府から直接の指示と資金提供を受け、ロシアに侵略されたウクライナへの国際的な支援を弱めるための干渉工作を繰り返し試みた。今年に入り、欧州の約6カ国で反ウクライナのデモを扇動しようとしたとしている。 ただ、露政府は一連の工作に多額の資金を投下したにも関わらず、ネット上での偽サイトの設置や偽情報の拡散による効果は限定的だったと指摘した。ラミー英外相は「ロシアの噓と干渉を容認しない。私たちの分断を図るプーチン露大統領の試みは失敗する」と強調した。