【美肌の湯】嬉野温泉で「入湯税」引き上げと「宿泊税」導入を議論 検討委の初会合では慎重な意見 市は前向き…どうなる 佐賀
FBS福岡放送
日本三大美肌の湯として知られる佐賀県の嬉野温泉で、入湯税引き上げや宿泊税導入が検討されています。10日に開かれた検討委員会では、新たな税の導入に対して慎重な意見が相次ぎました。
■元木寛人アナウンサー 「嬉野庁舎です。このあと、こちらの会議室で入湯税などに関する1度目の検討委員会が行われます。」 佐賀県の嬉野市役所では10日、地元の観光業関係者などが出席して、入湯税の引き上げや宿泊税の導入についての検討委員会が開かれました。 ■嬉野市・村上大祐 市長 「オーバーツーリズムという言葉がありますが、そういったことが局地的にすでに起きている状況です。オーバーツーリズムの解消や、快適な観光環境づくりはますます求められるものであると考えています。そこには先立つものが必要であることは言うまでもありません。観光客の皆さんから大変心苦しくはありますが、より良い観光地づくりのためにご協力をいただくことも考えなくてはならない。」
新たな税の導入や引き上げに前向きな市側に対し、参加者からは。 ■税理士 「入湯税の金額をアップするのは、どちらかというと賛成ではない。アップすると全国的なニュースになって反感を買うようなことになる。マイナス効果。単価率ではなく(観光客の)数を増やす策をとるべき。」 ■嬉野温泉旅館組合・北川健太 副理事長 「旅館やホテルの中には、値上げや宿泊税について否定的な組合員もいます。徴収するのは現場のホテルや旅館なので現場の声も含めて検討してほしい。」
慎重な検討を求めた北川健太さんは、嬉野市で温泉旅館を営んでいます。西九州新幹線の開業からまもなく2年、関東からの観光客は開業前のおよそ2倍に増加し、インバウンドもコロナ前の水準に戻っています。 その一方で、人件費、食材費、燃料費などあらゆるものが値上がりしていて、ことしに入って宿泊料金を1泊1人あたり1000円値上げしました。 ■旅館 大村屋・北川 健太社長 「葛藤はありましたが何でも上がっている時期なので、このタイミングで上げないと利益が残っていかない。経営的には苦しい判断ではありましたが。」