高倉健さん死去に大阪でも悲しみの声 ── 映画「ブラック・レイン」かっこよかった
俳優の高倉健さんが10日、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去していたことが18日、発表された。83歳だった。高倉さん死去のニュースを受け、全国で悲しみの声が聞かれる中、大阪府内でも多くの府民から同府が舞台となったハリウッド映画「ブラック・レイン」についての思い出などが多く聞かれた。
50代男性「やっぱり僕らは『ブラック・レイン』」
高倉さん死去の発表から数時間たった18日午後の大阪市北区梅田周辺。「亡くなったというニュースはやっぱ衝撃的ですね」と同区内で勤務中の50代の会社員男性が語る。 「やっぱり僕らは『ブラック・レイン』を思い出す。健さんがいたかどうかは覚えてないが、御堂筋線の梅田のあたりとかでも撮影してたんちゃうかな。自分の街がハリウッドに出た映画やったし、あれで健さんがもっと好きになった。ラストシーンがまた、ええんですよ」としみじみ語っていた。 また、別の40代の男性は「ブラックレインって十三とか京橋とかも出てきたんですよ。高倉さんはそれまで幸福の黄色いハンカチのイメージが強かったけど、身近な大スターになりましたね。かっこよかった」などと話していた。
道頓堀では在阪テレビ局の取材陣も
「ブラック・レイン」の中でも登場した大阪市中央区道頓堀付近に場所を移すと、在阪の複数のテレビ局がカメラを手に取材している光景も見られた。 戎橋を歩いていた70代の男性は「『網走番外地』とかのイメージが強く、よく映画館へ通った。『夜叉』って映画は、大阪ミナミで恐れられた人の役やったんちゃうかな? 日本映画の功労者やろうね。昭和の大スターやけど、この人は平成に入っても『鉄道員(ぽっぽや)』『あなたへ』とかあるし。昭和が終わったという言葉は合えへんな」と語った。 また、橋を歩いていた20代の女性は「鉄道員(ぽっぽや)は知ってるけど、すごい人なんですね。さっきも誰かがブラックレインって言ってたけど、今度見てみます」などと話していた。
いつでもココの映画館で高倉健さん観る
大阪のシンボル「通天閣」にほど近い映画館「新世界東映」では、常時、高倉健さんなど東映作品の映画を上映している。18日は1975年公開の映画「日本任侠道 激突篇」などが上映されていた。 同館関係者によると、けさの訃報を知り看板などに「追悼 高倉健さん」というシールをいくつか張ったという。映画館から出てきた男性は「やっぱ高倉健いうたら、こういう映画やな。亡くなったんは残念やけど、いつでもココへ観に来る」などと話していた。 また「ブラック・レイン」にも登場した大阪市阿倍野区でも話を聞くと「たしか阿倍野警察署とかも出てきたと思う。なんかまた観たくなってきましたね」などと話す。同区内にあるDVDレンタル店では「追悼 高倉健さん」と題したコーナーを設置。夕方にはほとんどの作品がレンタル中状態になっていた。