被災地の受験生、共通テストへ 応援ソング歌い「やるしかない」
13日から始まる大学入学共通テストを受けるため、能登半島地震で被害が大きかった石川県能登地方の受験生が12日、試験会場のある金沢市などへ出発した。教員らと一緒に応援ソングを歌い、生徒は「やるしかない」と気を引き締めた。 輪島市の県立輪島高では3年生約10人が集まって出発式が開かれた。平野俊輔さん(18)は、避難所で周囲が寝静まった後に受験勉強していたといい「いつもと変わらない雰囲気で送り出してくれて、元気づけられた」と明るい表情だった。 平野敏校長のギターに合わせて大事MANブラザーズバンドのヒット曲「それが大事」を歌い、受験生は学校が用意したバスに乗り込んだ。 七尾市の県立七尾高でも、バスで会場方面へ向かう生徒を教員や保護者が見送った。佐々木結夢さん(18)は通っていた塾が被災して思うように勉強ができず「やるしかない。この辺りの子はみんな同じ気持ちだと思う」と語った。山岸千夏さん(18)は「3年間頑張ってきたことを信じる」と決意を口にした。