『ドクターX』完結編は大ヒット…それでもまだ〝お役御免〟というわけにいかないテレ朝の〝事情〟とは
〝有終の美〟を飾る大ヒットに
12月13日から15日の『国内映画ランキング』(興行通信社調べ)によると、米倉涼子(49)主演のテレビ朝日系人気ドラマシリーズ初の劇場版『劇場版ドクターX』が週末3日間で動員27万1000人を記録した。 【な、生美脚が…】すごい…ショートパンツ姿で六本木に降臨した米倉涼子 興収は3億7000万円をあげて3位に入り、6日に公開されてからの累計では動員103万人、興収13億円を突破した。最終的には30億円を狙える数字だ。 1999年に女優デビューを果たした米倉は、これまで映画への出演はわずか6本しかない。前作は、’10年に公開されたテレ朝系のドラマの劇場版『交渉人 THE MOVIE タイムリミット高度10,000mの頭脳戦』での主演だった。しかし、同作の興収は6.3億円とあまり振るわなかった。 その後はこのドラマの続編も制作されることなく、’12年から『ドクターX』シリーズがスタートする。同シリーズはことごとく高視聴率を獲得した。今回、満を持して制作された初の劇場版も大ヒットしている。 「米倉さんにとっては『ドクターX』の劇場版で『交渉人』の映画の〝リベンジ〟を果たすことができたのではないでしょうか。 米倉さんらはテレ朝の各番組での番宣に励んでいます。さらに10月に亡くなった西田敏行さんの遺作であることや、ドラマシリーズには出演していなかった『なにわ男子』・西畑大吾(27)を若いファンを狙って投入するなど、集客できる要素がたっぷりなのです。終わり方からすれば、まだまだシリーズが続いても自然そうな感じでした」(映画会社関係者) 水谷豊(72)主演の『相棒』と並び、テレ朝の人気ドラマシリーズとして君臨している『ドクターX』だが、テレ朝にとってはまだまだ〝お役御免〟となっては困る事情があるようだ。 ◆「劇場版第2弾」はありうる? 現在、テレ朝では『ドクターX』と同じ中園ミホ氏が脚本を手掛ける『ザ・トラベルナース』が放送中。’22年10月期の第1シリーズが好評で、今回は第2シリーズとなる。世帯視聴率は19日放送の第9話まですべて2ケタ超えで、平均で11%超えと好調。テレ朝としては、『ドクターX』の後釜として成長させ、いずれは劇場版にという流れを描いているのは明確なのだが……。 「『ドクターX』は、米倉さん演じる大門未知子が〝失敗しない天才女性外科医〟という、とてもわかりやすい構図の痛快劇でした。それに比べ、『トラベルナース』は主演の岡田将生(35)、中井貴一(63)が演じる〝人を治す〟男性看護師2人のドラマ。じわじわと人気が出てきていますが、『ドクターX』のようなキラーコンテンツに育つには、まだ時間がかかるでしょう。 だから『ドクターX』をそう簡単に終わらせたくはないというのがテレ朝の本音です。とはいえ、肝心の米倉さんにとって撮影での身体的な負担が心配されています。さらに新たな作品に挑む意欲にあふれていて『ドクターX』にはあまり前向きではなく、前作から3年かかってようやく今回の映画にこぎつけた経緯があります。このことから今後のSPドラマ、劇場版第2弾の実現は〝いばらの道〟でしょう」(放送担当記者) 18日に名古屋市内で行われたトークイベントに米倉は同作で共演した岸部一徳(77)、鈴木浩介(50)とともに登場。作品を「私たちの最後の関係を劇場で見納めてほしい」とアピールしていた。 今後、劇場版がどこまで数字を伸ばすかが注目されるが、その〝到達点〟によっては、米倉の気持ちが揺らぐかもしれないという。 「今作では米倉さんは制作陣に名を連ねており、個人事務所である『Desafío』も製作委員会に名を連ねて出資しています。今作が大当たりすれば大きな配当があるでしょう。米倉さんが経営者としての目線で見た場合、映画1作で巨額の収益を得ることができるこの人気シリーズを続けないという選択肢はないはずです」(先の映画業界関係者) 同作を見終えたシリーズのファンは心の中で『カムバック、未知子!』と叫んでいるはずだ。米倉がファンのラブコールに応えることはあるのだろうか。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://x.com/FRIDAY_twit
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