ヘアメイク授業は必要? “女性向け”社外取締役育成講座が話題に 「“あんなちんちくりんに言われたくない”みたいな陰口を言われる現状もある」
ヘアメイクやマナーに関する講座はなかったというが、「そういうところも学びたかった」そうだ。「どんな話をしても、“あんなちんちくりんに言われたくない”みたいな陰口を言われてしまうのが現実だ。また取締役会が3、4時間あろうと、社外取締役が話す時間はせいぜい1~3分だろう。その時間の中でどれだけインパクトを残せるかを考えると、見た目や話し方、“その人の話を聞こう”“この人の言ったことをやらなければ”と思わせるようなものは必要だと思う」と述べた。 日経新聞は講座について、「社外取締役経験者などから『日本では学ぶ場が少ない』として要望が多かった」としている。教育者で京都精華大学前学長のウスビ・サコ氏は、「能力がある女性は多くいるが、自分からアクションを起こしづらく、アファーマティブアクション(積極的差別是正措置)を起こす必要がある。トレーニングを受けることで、“やってもいいかな”という気持ちになる。これまでは男性が多かったと思うので、女性が加わることで一歩進むのではないか」との見方を示す。
パックンは「今の社会では“女性のメイク・振る舞い”というものが、残念ながら求められてしまう。男性のように足を広げて座ることは、どんなに実績がある人でも許してくれない」と指摘。一方で、「こういう講座があることで“今までの女性像が理想である”“こうではなくてはいけない”と、男女差別に加担するようなことはいけない」と懸念を示した。 これを受け柳川氏は「“今の自分にはまだ務まらない”と感じながら受ける方も、“まずは起業してみよう”“何かファーストステップを踏もう”というきっかけになる方もいると思う。“女性登用”が単なるブームで終わるか、やってよかったとなるかは、全員の努力によるところが大きい。その人の優秀さを証明するために、一瞬の佇まいや雰囲気づくりはやってもいいし、そこから徐々に信頼関係ができてくると思う。パフォーマンスではなくて、社会全体が考えてくれた時にこの政策が成功すると思う」と述べた。(『ABEMA Prime』より)