JR東日本、ライドシェア本格参入へ…千葉や秋田の「交通空白」地域で社員やOBがドライバーに
JR東日本は、一般ドライバーが乗客を送迎する「ライドシェア」事業に本格参入する方針を固めた。自社の社員やOBをドライバーとし、タクシーの稼働台数が少ない時間帯に運行する。タクシーやバスを利用しにくい「交通空白」の解消につなげる。 【写真】雨天のライドシェア低調、アプリ未対応やドライバー不足で「運行実績ゼロ」相次ぐ
自治体が運行を管理する「公共ライドシェア」の枠組みで実施する。2024年度中に、千葉県南房総市や館山市で運行を始められるよう調整している。午後10時~翌朝7時に運行し、専用のアプリで呼べるようにすることを検討する。車両はグループ会社のレンタカーを使う。
このほか秋田県内でJR東が運行しているオンデマンドバスの営業時間外に実施する計画もある。JR東は長野県野沢温泉村で地元タクシー事業者などとライドシェアの実証実験を行っているが、社員や保有車両を活用するのは初めて。
JR東はワンマン化などで鉄道運行の効率化を進めており、新たな交通分野に人員を投入する。ライドシェアの利用状況が好調なら、他の地域にも拡大する。新幹線の停車駅周辺での運行を検討するほか、鉄道と連携した配車システムも整備して利便性を高める。