世帯年収「1,000万円」でも「夫婦の収入バランス」で大きな金額差…〈共働き世帯〉と〈専業主婦世帯〉手取り額を比較
収入は多くあればあるほどいい……しかし税制などによって、同じ年収にも関わらず手取り額が大きく変わることも珍しくはありません。「世帯年収1,000万円」でお得な夫婦の収入バランスは? 考えていきましょう。 【シミュレーション早見表】世帯年収1,000万円の手取り額…夫婦の年収バランス、6パターンを比較
夫「年収1,000万円」の専業主婦世帯…手取り額はいくら?
総務省『家計調査 家計収支編(2023年平均)』によると、夫婦共働き世帯の収入(勤務先収入)は平均70万円弱。それに対して、夫のみが働く専業主婦世帯は50万円強。勤務先収入には15万円ほどの差がありますが、消費支出には3万円強の差しかありません。 【共働き世帯と専業主婦世帯の家計比較】 ■勤め先収入:690,701円/535,976円 ■消費支出:340,583円/306,099円 (内訳) ・食料:88,095円/82,659円 ・住居:16,946円/19,872円 ・光熱・水道:23,602円/22,472円 ・家具・家事用品:13,216円/14,314円 ・被服及び履物:13,346円/11,259円 ・保健医療:12,885円/12,850円 ・交通・通信:55,593円/45,240円 ・教育:23,881円/19,387円 ・教養娯楽:34,727円/31,528円 ・その他の消費支出:58,292円/46,517円 ※数値左より、夫婦共働き世帯/専業主婦世帯 やはり、夫婦共働き世帯のほうが世帯収入は多く、余裕のある家計運営が叶えられるといえるでしょう。一方で、「専業主婦はいろいろと優遇されているから羨ましい」という声も聞かれます。 収入は多いことにこしたことはありませんが、収入を増やすことばかりに気をとられていると、税金面で損をすることも。「世帯収入は同じはずなのに、手取りが大きく違う」ということも珍しくはありません。そこで、多くの人が目指すであろう「世帯年収1,000万円」を例に考えてみましょう。前提として「東京在住」「15歳以下の子どもが2人」の4人家族とします(関連記事: 『【シミュレーション早見表】世帯年収1,000万円の手取り額…夫婦の年収バランス、5パターンを比較』 )。 まず「夫の年収が1,000万円の専業主婦世帯」。この場合、夫は配偶者控除38万円が所得から引かれ、世帯の手取り年収は「731万2,004円」になります。