【福岡ボート(サマータイム)一般】土井歩夢 入った急成長のサイクル
<3日・福岡ボート・2日目> 窮地を脱した。土井歩夢(21)=福岡=は、初日の2走で5、5着と大敗を喫した上に、2日目は6号艇での1回走り。予選落ちの危機にひんしていたが、事故レースとはいえ見事な立ち回りを見せて3着を奪い、準優進出の可能性を残してみせた。 この要因となったのが機力のV字回復。初日のレース終了後に施したシリンダー交換が大きく吉と出た。「シリンダーが当たっていますね。ターンの押しがひどかった初日とは全く違う。伸びも一緒ぐらいになったし、これなら戦えます」。機力の上昇に比例して気力も上向いたことが何よりも大きい。 養成所を勝率6.84の高勝率で卒業した逸材。昨年5月のデビュー時から非凡な才能を見せ、直前の江戸川ではデビュー初優出(4着)。この経験が成長のさらなる加速を促そうとしている。「江戸川は選手になって一番出ていた。だからそこを目指そうと、求めるレベルが高くなっています。それに優勝したい気持ちが強くなって、今まで以上に勝利に貪欲になっています」 常に優勝を狙うためにも必要なのが予選突破。第一関門を越えられなければ優勝する権利さえ発生しないからだ。「どんなシリーズでも絶対に準優に乗らないと始まらない。今節も初日につまずいて厳しいけど、諦めずにいきます」。4000番台の強い先輩たちの壁に風穴をあけ、次世代のエース候補として強烈な輝きを放つ。(森 大輔)