「安い車トップ5」に日本車が2台もランクイン! 物価高で廉価車に注目集まるドイツ…他のアジア車よりも安くて大丈夫?【みどり独乙通信】
購入しやすいEVの評価が5つ星からゼロに!?
10年ほど前、ルノー「ZOE(ゾエ)」が一気にカーシェアリングなどで増えたときがありましたが、いまはほとんどその姿を見ることはなくなりました。ルノーはヨーロッパのメーカーのなかでは比較的早くコンパクトEVに目をつけて、2012年に販売を開始。その後改良を重ね、2020年に最終的なアップデートが実施されましたが、もう在庫車でしか新車は手に入らないそうです。 航続可能距離は最大390kmというのがセールスポイントらしいのですが、それよりも気になるのはクラッシュテストの結果が0点だったというとことです。クラッシュテストで2013年度の基準では5つ星を獲得していたのですが、2021年からはユーロNCAPの安全装備等のテスト基準が厳格化されたにもかかわらず、安全面の改良や強化が行われず、残念ながら厳しくなった基準に合致せず、星の数はゼロとなったそうです。 「EV化まっしぐら」と言われて激震が走った数年前、自動車業界で働く人々にも動揺が走ったことはいうまでもありませんが、その際にこのルノーZOEに関する話題も上がったことを思い出しました。「さすがにユーロNCAPの安全性が証明されてないクルマに乗るのはちょっとねぇ」という意見が多かったですね。そもそも星がゼロでも販売しても良いというところに驚きました。 価格を調べてみたところ、2012年の発売当時、ZOEの廉価モデルは19%の税込みで2万600ユーロ(当時のレートで約200万円)からとかなりお安めなEVだったのですが、いまや3万6840ユーロ(現在のレートで約610万円)からという、なかなかの強気の車両本体価格です。2016年にはザクセン州の警察車両としても納車されたようですが、はたしていまもこれらは活躍しているのでしょうか。
池ノ内みどり
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