『べっぴんさん』君枝役の土村芳「結婚するならやっぱり昭一さんがいい」
日本を代表する子ども服ブランド「ファミリア」を創業した4人の女性たちをモデルに描かれた、朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』。ヒロインすみれの親友で創業者の一人である村田君枝を演じているのが、土村芳(つちむらかほ)だ。テレビドラマのレギュラー出演は同作が初めてだという。 真面目で潔癖な君枝のイメージとはひと味違う、土村の素顔と『べっぴんさん』の撮影現場や女優、女性としての将来について話を聞いた。
芸名の「芳」は日本画家だった祖父の雅号から譲り受けたもの
ーー 「芳」と書いて「かほ」。とてもすてきなお名前ですね。 土村:「芳」という漢字は、日本画家だった祖父の雅号「土村芳香」から一字もらったんです。当て字なので、一度で「かほ」と読んでもらえることはまずありませんね(笑)。 ーー 画家であるおじいさまの血をひいていらっしゃるので、絵を描くのが得意なのではないでしょうか? 土村:絵を描くことは大好きですし、今でも時々描いていますが、決して得意とはいえないと思います(笑)。でも、絵を描くことに集中しているときは、ほかのことを考えずにいられるので、いい気分転換になっていると思います。
「本当に自分がやりたいことは何?」大学受験を前に問いかけた
ーー 女優をめざしたきっかけを教えてください。 土村:大学受験を前に、これまでの自分の経験を振り返って、「本当に自分がやりたいことは何なのか」を考えてみたんです。そのとき、3歳から小学生まで在籍していた地元の子ども劇団でお芝居をしていたことを思い出しました。その頃からずいぶん経ってはいましたが、お芝居をしていたときの感覚ははっきり覚えていて、「もう一度お芝居をやりたい」と思ったんです。それをきっかけに、お芝居を学べる京都造形芸術大学映画学科俳優コースに進学しました。 ーー お芝居をしていたときの感覚とは? 土村:劇場に届いたロビーいっぱいのお花の香りだったり、お化粧してドレスを着て、舞台の上でいろいろな人に変身したことだったり……。稽古のつらさより、楽しかったことばかりを思い出しました。