ひるまず、アグレッシブに!伝統校の習志野が激闘の末、県内随一の技巧派集団を退ける!
追いつ追われつの熱戦は、闘争心にあふれる習志野に軍配が上がった。スコアは3-2。技巧派集団の中央学院を伝統校の習志野が退け、準決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】習志野 vs 中央学院 思い起こせば、およそ3週間前。4月7日、千葉県U-18の1部リーグ第1節で、両チームは相まみえている。このときは中央学院が6-1で勝っていたこともあり、習志野はリベンジに燃えていた。 「中央学院は県内でいちばんうまいチームといってもいいでしょう。そういう相手に対して、リーグ戦ではリスペクトしすぎました。試合を通して、ひるまず、アグレッシブに戦い抜くために自分たちのマインドを変える必要がありました。今日までいいトレーニングができましたし、試合の入りもすごくよかったと思います」(習志野・櫻田常聖監督) 立ち上がりの5分、左CKのチャンスを生かし、先制したのは習志野だ。長身のCB4高山翔汰(3年)がジャンプ一番、ヘッドで決めた。その後、中央学院のFW9木村海翔(3年)とMF10手塚柑汰(3年)にゴールを許し、いったんは逆転されるものの、習志野のMF9酒井蓮(2年)が38分に振り出しに戻す。 そして、試合を決するゴールは、後半12分に生まれた。ロングスローの流れから再び高山が値千金の一発を押し込んだ。習志野の3ゴールは、すべてリスタート絡み。「そこは自分たちのストロングポイント。いいキッカーがいますし、高さのある選手がそろっていますから」と、櫻田監督は胸を張る。 卓越したテクニックとコンビネーションを駆使して必死に追いかける中央学院。かたや、球際を激しく、粘り強く対応する習志野。守備のねらいのひとつは「近い距離感でボールを動かされると、なかなか止めきれないので、相手が集まってくる前に自分たちが密集を作ってボールを奪いきるか」(櫻田監督)だった。試合終了のホイッスルが鳴り響く。リードを守りきった習志野が歓喜に酔いしれた。 5月3日、準決勝で東京学館とぶつかる。関東大会への切符を手中にすべく、大一番に向けて準備に余念がない。 (文・写真=小室功)