スリランカ、新大統領が就任 経済再生が課題、総選挙実施も
【ニューデリー共同】21日投票のスリランカ大統領選で野党党首アヌラ・ディサナヤカ氏(55)が初当選し、23日に就任した。財政破綻した国の経済再生が最大の課題。安定した政権運営のため早期に議会解散、総選挙を実施する意向だ。任期は5年。 ディサナヤカ氏は最大都市コロンボで演説し「多くの困難に直面する国を引き継いだ。この危機は政府や政党、個人だけでは克服できない」と国民に結束を求めた。 ディサナヤカ氏は左派勢力・人民の力(NPP)を率いる人民解放戦線(JVP)の党首。NPPは議会(一院制、225議席)に3議席のみ保持している。 選挙戦では経済危機への対応が争点になった。ウィクラマシンハ前大統領は国際通貨基金(IMF)の支援を取り付けて緊縮財政を進めたが、増税で国民の負担が増し、支持が伸び悩んだ。 ディサナヤカ氏はIMFと支援条件を再交渉すると主張。食品や生活必需品の課税免除や汚職対策も進めると公約し、ウィクラマシンハ氏への批判票を取り込んだ。