DeNA・筒香嘉智、早期の1軍合流へ上々の滑り出し「幸せな時間」
米大リーグのジャイアンツからDeNAに復帰した筒香嘉智外野手(32)が20日、イースタン・リーグの巨人戦(横須賀)に「4番・DH」で先発出場し、2打数1安打1打点だった。5年ぶりの古巣復帰後初となる実戦に詰めかけた2950人のファンの前で快音を響かせ、フィーバーを巻き起こした。早期の1軍合流へ、上々の滑り出しとなった。 打席を迎えるたび、応援歌の大合唱が始まる。ベイスターズに舞い戻った筒香は、熱狂の渦中でプレーするありがたみをかみしめていた。 「久しぶりの実戦で高ぶるものがあった。幸せな時間でした」 日本での実戦は1657日ぶり。帰ってきた背番号25を一目見ようと、瞬く間に内野席は埋まり、外野席が開放された。1打席目は初球で右肘に死球を受ける予期せぬ幕開けだった。快音を響かせたのは五回2死二塁で迎えた第3打席。空振り三振に倒れた2打席目は仕留めきれなかったメンデスの直球を捉え、鋭い当たりで中前に運ぶ適時打を放った。 「スイングの感覚は非常によかった。(ボールは)見えていた方。試合で振ったからこそ分かる感覚が久しぶりに体の中に入ってきた」。今春はジャイアンツのキャンプにマイナー契約の招待選手として参加したが、メジャー昇格を果たせずに退団。約1カ月ぶりの実戦だったが、感触は上々だった。 筒香が駆け出しの頃に指導した大村育成打撃コーチは「切れ味が鋭くなった」と評価した。前日の練習では打撃投手を務め、米国で独立リーグを含む7球団を渡り歩いた教え子の変化を実感。「見た目はシンプルだけど中身は深い。本に例えたらページが増えた。細かい字で書いてある」と目を細めた。 次戦は23日のイースタン・リーグ、日本ハム戦(鎌ケ谷)となる予定。映像で筒香の打席を確認した三浦監督は「すんなり試合に入れたのかな」と振り返った。順調に調整が進めば、4月中の1軍合流が見えてくる。筒香は「少し修正しないといけないところもある。それを繰り返し、いい状態にもっていけたら」と視線を鋭くした。(鈴木智紘) ■筒香フィーバーのアラカルト