「絶対に開かない改札」は何のため? 答えは「沿線の神社」 地下鉄の駅に40年間一度も使われたことのない謎の空間がふたつ
RKB毎日放送
40年間、一度も使われたことのない「開かずの改札口」が福岡市地下鉄にあります。 一体いつ、何の目的でつくられたものなのか、調査しました。 【写真で見る】地下鉄開業から40年間一度も使われたことのない開かずの改札 ■銀色の小さな扉 その先に大きな扉 福岡市博多区にある福岡市地下鉄・箱崎線の「千代県庁口」駅。開かずの改札はここにあります。 RKB下濱美有記者 「地下鉄千代県庁口7番の出入り口です。この階段を下ると不思議な空間があるとのことで今から下りたいと思います」 階段を下りていくと銀色の小さな扉がついたゲートのようなものが。その先にあるのは、大きな扉と壁のみ。 ■「使っているの、見たことない」 千代県庁口駅をよく使うという近くの人に聞いてみると・・・。 Q使っているところを見たことはありますか? 7番出入り口をよく使う人 「ないです」 「ありません」「電車に乗る前に入るところ?」 駅を管理する福岡市交通局に聞きました。 福岡市交通局 駅務サービス課・辻聖二課長 「あれは臨時改札口になりますね」 ゲートの正体は「臨時改札」だといいます。 ■謎の空間は「臨時改札」だった 普段使われている改札から約150メートル離れた、駅の一番端にある7番出入り口のそばに設置されています。 福岡市交通局 駅務サービス課・辻聖二課長 「改札といっても自動改札ではありませんでして、人が立って切符を頂く場所です」 臨時の有人改札の正面には、切符を手売りするための立派な窓口も設置されていました。 でもなぜ、この場所に臨時改札があるのでしょうか。 ■沿線にたくさんの神社があるから 福岡市交通局 駅務サービス課・辻聖二課長 「箱崎線は沿線に多くの神社がありまして、ここ千代県庁口駅だと十日えびすの時にお祭りで大変多くのお客様がご利用になられることがあります。もし通常の窓口でまかなえないといいますか、足りないという状況になった時に、臨時の改札が設けられるような構造になっております」 千代県庁口駅が開業したのは1984年。 臨時改札は駅の近くにある十日恵比須神社で、毎年開催される正月大祭に集まる多くの客が利用することを見越して設置されたものでした。
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