「大谷翔平とチームにとっていい考えではない」チームドクターでもある執刀医のストップでプレーオフでのリリーフ登板プランは完全消滅
だが、エルトラッシュ氏は、その早すぎる復帰プランに警鐘を鳴らした。 通常トミー・ジョン手術からの復帰は、14か月かかるとされており、「手術を一度経験しているからといって万全になるわけではありません。神があなたに与えた靭帯を引き裂くことができるなら、私たちが手術した(補強した)靭帯を引き裂くこともできます」と、ブレーキをかけた。 それでも回復は順調で、本来ならば、この時期の球速は90マイル(約145キロ)以内に抑えねばならないが、大谷は93マイル(約150キロ)に到達しているという。球団は、近日中に、リハビリの次の段階となるライブBPを10月に行うか、11月にズレ込ませるかの協議の場を大谷と持つ予定だ。 チームは10月5日(日本時間6日)からナ・リーグのディビジョンシリーズ、そして次にナ・リーグのチャンピオンシップシリーズでワールドシリーズへの切符を争うことになるが、大谷は打者一本に集中して悲願の世界一を狙うことになる。 シャンパンファイトに酔いしれた大谷は「まだ試合はある。気をゆるめることなく最後まで駆け抜けたいですし、その先を見据えながら頑張りたいと思います」と初体験となるポストシーズンに向けて気持ちを高めていた。
「今、彼はそれを実現したんだ。たった今、リアルタイムで。彼は、ここ数週間でショーを披露しました。彼は、なんという一年を過ごしているのんだ。私たちは、大谷というサラブレッドに乗ってチャンピオンシップに行くつもりだ」 チームメイトは、もはや大谷を神格化している。 三塁手のマックス・マンシーは優勝決定後に大一番に強い大谷のメンタルをこう表現した。得点圏では、ここ11打席でなんと10安打である。 「彼にとっては、どんな瞬間も大した問題じゃないんだ。彼がボックス内に足を踏み入れると、何か特別なことをやろうとしていると感じる。いつも言っていることだが、彼は我々を失望させない。信じられないよ」 ロバーツ監督も大谷の常人ではない集中力を評価した。 「その瞬間(プレッシャー)が大きくなると、そこから逃げてしまう人がいると思う。ただ(ドジャースの)選手たちは、それを受け入れているし、翔平は、私が今まで出会った、どの選手よりも、これらの瞬間をうまく受け入れている」 大谷は「ヒリヒリした9月」を求めて6年間プレーしたエンゼルスを飛び出して、世界一に近いチームであり、志を同じにしていると感じたドジャースを選んだ。そのことを誰よりも感じとっていたのが、ビッグスターのカーショーだ。 「彼がどれだけ勝つことにこだわっているかは明らかだ」 現在故障者リストに入っているカーショーは、こう証言した。 「彼のエネルギーを見るのは本当に楽しい。特にここ数試合の重要な試合では、彼は本当に、本当に(勝ちたいと)思っていて、ポストシーズンの可能性に興奮している。それは素晴らしいことだよ」 同紙によると、「今シーズン、カーショーは大谷がフィールド上でどのように魔法をかけたかの舞台裏を見てきた」という。 「彼(の普段の行動)を見ていると、彼がどれほど勤勉であるかがわかる。彼は、疲れを見せたり、感じたり、それを口にしたりすることがない。毎日が同じなんだ。彼は(右肘の)リハビリをしている。彼はウォーミングアップをし、ワークアウトをし、(ヒットを)打ち、盗塁をし、本塁打を打つ。自分の仕事をするんだ。そして次の日も全く同じだ。私はその彼の一貫性を高く評価している。細部へのこだわりと勤勉さに感動している。彼は、それを本当に上手に、多くの他の選手よりもうまくやっているんだ」 サイヤング賞3度の通算210勝投手を感動させるほどストイックな努力を大谷はフィールドの見えないところで続け「53―56」を実現したのだ。 レギュラーシーズンは残り3試合。大谷は「まだ試合は残っている。ポストシーズンに向けてゆるむことなく駆け抜けたい」という。 ロバーツ監督が、どう起用するかわからないが、大谷は本塁打で、あと2本と迫っている「55―55」への挑戦を続けるつもりだ。 そしてナ・リーグのチャンピオンシップシリーズの開幕は10月5日。メッツとパドレスの勝者と対戦することになる。
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