宝塚・星組トップ娘役の舞空瞳「最後の日まで娘役として進化しつづける」退団会見で決意
12月1日付で宝塚歌劇団を退団する星組トップ娘役・舞空瞳(まいそら・ひとみ)が8日、兵庫県宝塚市の同劇団で会見した。 真っ白なワンピースで登場した舞空は「最後の日まで、小林一三先生の清く正しく美しく、そして朗らかにの言葉を胸に、最後の日まで娘役として進化し続けられるように精進して参ります」とあいさつした。 同劇団100周年の時に音楽学校に入学し、110周年を迎える節目の年に退団する。退団を決意したのは昨年10月に福岡・博多座でヒロインを務めた「ME AND MY GIRL」の千秋楽だったと明かし「憧れていた(役名の)サリーに出会い、本当に胸がいっぱいになり、充実感があふれまして、この気持ちを胸に、この(110周年の)節目で決断させていただきました」と笑顔を見せた。 2019年から約4年コンビを組んできたトップスター・礼真琴(れい・まこと)に退団を伝えたのは、前作の大劇場公演の稽古中だった。その時を振り返り「思いを言葉にするのが得意ではないのですが、『なこちゃん(舞空)が決めたことなら全力で応援するよ』とおっしゃっていただきました…」と、うっすらと涙を浮かべた。 舞空は神奈川県出身。16年に102期生として首席入団し、花組に配属。可憐な容姿と歌、芝居、ダンスの3拍子そろった実力派で、将来を期待される存在だった。19年4月に星組へ組替え。同年10月に同組トップスターとなった礼の相手役としてトップ娘役に就任した。組替えは大きな転機だったと振り返り「人生の転機。乗り越えるべき壁がたくさんありましたが、そばにいて下さった礼さんが、『できなくてもいい。とにかく、舞台を全力で楽しんで』と、前向きな声をかけてくださり、どんな時でも手を離さずに優しく導いてくださいました」と声を震わせた。 退団後については「宝塚が大好きすぎて何も考えられないです。一度、自分自身と見つめ合って新たな道を考えたいと思っております」と笑った。退団公演は8月17日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する「記憶にございません!/Tiara Azul」(9月22日まで、東京宝塚劇場は10月19日~12月1日)。
報知新聞社