17か所に点在したバス発着場を集約 「バスタ新宿」の利便性は?
「前のバス発着場の方が便利だった」との声も
このバスタ新宿の誕生を、利用者はどう見ているのか。ゴールデンウイーク直前の28日夜に4階のバス発着場で聞いた。長野県に里帰りするという東京都豊島区の20代男性は、「新宿西口にバス停があった時よりも分かりやすく、便利になりました。目立つ場所にあるのはよいと思います」と好意的。一方、静岡県の自宅に帰宅途中という60代女性は、「以前の乗り場の方が新宿駅に近くてよかったです」と不満げだった。 国土交通省東京国道事務所は、利用者の反応について、「従来は目的地によってバス発着場の場所が違ったが、1か所に集約されたことで大変分かりやすくなった、という声が寄せられています」と説明する。オープンから大きなトラブルはないが、利用者からは「売店がない」などといった施設改善要望が出ているため、今後はコンビニエンスストアなどのバスタ新宿内への設置を検討するという。また、タクシー発着場をバスタ新宿内に移設してたことで、国道20号の新宿南口付近の交通は比較的スムーズに流れているとした。 ちなみに「バスタ新宿」という愛称は、一般公募で集まった1733作品の中から選ばれた。バスとタクシーという交通の複合ターミナルをイメージしやすいほか、愛称単体でも交通系の建物だと分かりやすい点、誰からも呼びやすく覚えやすい言葉である点などが選定された理由。名前の通り、分かりやすく、親しまれるターミナルになれるだろうか。 (取材・文:具志堅浩二)