「私は二次方程式までしかやりません」娘きっかけで大人になってから「KUMON」を続け10年以上の濱田マリ(55)「仕事にも案外役立って」
── たとえばどういう部分が役立っているのでしょう。 濱田さん:集中力や、暗記力が計算の訓練で身についたと思います。外見もそうですけれど、中身も老化に抗いたいので(笑)。公文の学習スタイルが合ってるなって。最初は「1+1=2」というような簡単な足し算から始めて、引き算、わり算、かけ算とどんどんステップアップし、最終段階は高校生レベルの教材になるんです。そうすると、1ページに1問みたいな難解な問題になっちゃう。何度かそのレベルの問題に挑戦したのですが、私がやりたいこととは違うなって感じて、先生には私は二次方程式までしかやりませんって伝えました。そのレベルまでいったら、また最初に戻って。そのサイクルで何周かしています。
── そこまで極められているのはすごいです! 濱田さん:通信教育なので、答案を先生に送って採点してもらっているのですが、先生とお手紙のやりとりがあるんです。そんなふうに先生と手紙で話すのも楽しくて。習い事は、大人になってからのほうが圧倒的におもしろいと思います。
■クライミングに初挑戦もその日の最速タイムを出して ── フリークライミングも得意でいらっしゃいますよね。どのようなきっかけで始めらえたのでしょうか。
濱田さん:娘とテーマパークに出かけたときに、期間限定アトラクションでクライミングウォールが出現していたので、一緒に登ってみたんです。恐る恐るハーネスを装着して。けっこう高い壁だったんですが、なんとその日の最速タイムを出してしまって。自分でも「なに本気を出してるんだよ」って思うのですが(笑)、「もしかしたら適性があるのかも」と思って始めました。 ── 偶然、やってみたらハマったのですね。 濱田さん:でも当時は、娘がまだ小学校の低学年だったので、ボルダリングに没頭するには時間がたりなかったんです。やってみたら「これはハマったらヤバいスポーツだ」って気づいたので(笑)。始めてから数か月で1回お休みし、数年後に再開しました。