フェルスタッペン、ライバルからの“レッドブル崩壊説”を意に介さず。しかし自身の去就には含み「世の中に絶対はない」
レッドブルは先日、エイドリアン・ニューウェイがチームを離脱することを発表した。これに伴いライバルチームからは、レッドブル崩壊の始まりだと指摘する声が挙がっているが、ドライバーのマックス・フェルスタッペンはその声を一蹴した。 【動画】スーパーフォーミュラのマシンを無人で走らせる! 自動運転レーシングリーグ”A2RL”始動 マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、レッドブルから人材が流出し初めていると言及した。彼は現在のレッドブルではF1チーム代表のクリスチャン・ホーナー、そしてレッドブル本社のオーストリア人とタイ人の株主の間らを取り巻く権力闘争が起こっており、これに伴ってレッドブルの従業員から、転職を希望する声がマクラーレンに相次いで寄せられていると明かしたのだ。 ただホーナーはこれに反論しており、ライバルチームが今のような状況を利用したいと考えるのは必然的なことだと述べた。 フェルスタッペンも、ホーナーのコメントに同意。レッドブルが成功を収めているため、他チームから明らかに標的にされていると指摘した。 「彼(ブラウン)は明らかに物事をかき乱そうとしている。僕たちはああいうコメントが出たところでチームとして何もすることはできない」 フェルスタッペンはそう語る。 「僕の立場から言えば、こういったことは理解できる。誰もが僕たちの気を引こうとするし、それはF1の世界において至極普通のことなんだ」 「でも僕はそういったことにはあまり興味がない。見出しを見ることはあっても、それをクリックすることはないよ」 またフェルスタッペンは、レッドブルの主要スタッフの多くがチームと長期契約を結んでいるとした一方で、“人間的な側面”を考慮しなければならないとも認めた。 なお当のフェルスタッペンも、2028年末までレッドブルと契約を結んでいるが、今季限りでルイス・ハミルトンがフェラーリに移籍することが決まっているメルセデスが、フェルスタッペンがチームに不満を感じているのであれば、あわよくば引き抜きたいと考えているとされる。 フェルスタッペンは長期契約に縛られているという点では他のレッドブルのスタッフと同じような立場にいると感じているが、契約というものは例え不満を感じていても100%チームに残るという保証にはならないとした。 「人生において、絶対に保証されているものなんてないんだ」とフェルスタッペンは言う。 「明日の朝、目が覚めない可能性だってある。結局のところ、世の中で100%確実なものなんて存在しないんだ」 「もちろん、多くの取り決めがなされているけど、最終的には全員が自分たちの仕事に満足し、チーム内で評価されていると感じることが大事だ。そういった人間的な側面も大いにあるんだ」
Jake Boxall-Legge, Ronald Vording