滑走路誤進入、全て人的要因 重大インシデント47件を分析
運輸安全委員会が前身組織を含め航空重大インシデントと認定した滑走路などへの誤進入は47件あり、全ての調査報告書が人的要因を指摘していることが1日、報告書の分析と安全委への取材で分かった。羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故は2日で発生から1カ月。ヒューマンエラーに起因した可能性が指摘されており、目視と口頭確認が基本の離着陸管制でミスを防ぐ対策が求められる。 事故につながりかねない事態を指す重大インシデントは2001年10月から調査対象となった。共同通信が47件の内容を精査した結果、パイロットが管制官の指示を聞き間違えたり、管制官が誤った指示を出したりするなど、勘違いやコミュニケーション不全に起因するケースが大半だった。 これとは別に、安全委の前身組織が発足した1974年以降、誤進入による事故が5件(77~98年)あり、報告書で明確な言及がない一部を除き、少なくとも3件で人的要因が指摘されていた。
安全委によると、他に調査中の誤進入トラブルは、今回の羽田事故を含め5件ある。