4年ぶりにダルビッシュ撃ちを果たしたイチロー「彼との対決は覚悟がいる」
なお、「楽しみ」と話していたイチローとの対戦は2打席だけ。1打席目がショートゴロ。2打席目が右中間スタンドにワンバウンドで飛び込むエンタイトル二塁打。 「スライダーを真ん中でしたけど、ちゃんと1球で仕留められました」 一方のイチローも、それなりの思いを抱いてダルビッシュとの対戦にのぞんでいたよう。 「ダルがやっぱり来るということは、心構えというか、気持ちはぜんぜん違う。ただ、プレーすればいいという感覚にはならない。それなりの覚悟というか、そういうのが必要なピッチャーだと思います」 そんな投手と2回しか対戦できなかったことは、少し残念という口ぶり。イチローがダルビッシュからヒットを放ったのは、2013年6月25日の第1打席でレフト前ヒットをマークして以来だった。 ところで試合は、完全に壊れ、レンジャーズは8対18の9回から、控え捕手のブレット・ニコラスをマウンドに送った。4連打のあと、無死二塁でイチローも打席立つと、これが実は、キャリア初の野手との対戦になっている。 その初対決だが、初球は内角へ明らかなボール球。これをストライクと判定されたことで、イチローは思わず苦笑い。捕手のジョナサン・ルクロイと顔を見合わせていた。2球目と3球目はファール。いずれもボール気味だったが、「あんなところをストライクに取るからね(初球)。もう、全部取られるでしょう」ということから、すべて振りにいったそう。 最後は、45マイル(72キロ)のスローボール。打ちにいったイチローは、タイミングが合わずに、足踏みをするほど。さすがに見逃せばボールという高めの球だったが、なんとかとらえると、打球はショートの頭を越していった。一塁ベース上でイチローが、どこか安堵の表情を浮かべたのが印象に残った。 なお、試合が終わったのは午後11時過ぎ。試合時間は4時間2分。マーリンズは試合後にマイアミに移動し、朝5時頃、到着予定だという。明日は本拠地でナイターが予定されている。 (文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)