「シャオミSU7」が衝撃デビュー。家電メーカーが作ったEVがいきなりテスラ/ポルシェを超えた!?
リアアンダーボディにギガキャストを採用して生産時間短縮
リアアンダーボディには、72個の部品を1つに統合するギガキャストを採用する。「Xiaomi Hyper Die-Cast T9100」と名付けた自社開発の巨大なダイキャストマシンの締結力は9100tと強大なもの。さらにダイキャスト合金の材料にはシャオミが独自に配合したXiaomi Titans Metalを採用し、強度、弾力性、安定性の完璧な組み合わせを実現したとしている。これら自社開発技術の集積で生産を垂直統合して、車全体の重量を17%削減し、生産時間を45%も短縮しているのがシャオミの強みでもある。
自動運転技術でスマホメーカーの本領を発揮
自動運転領域に関してもシャオミの培ってきたテクノロジーをふんだんに投入。SU7 MAXには、LiDAR、11台の高解像度カメラ、3台のミリ波レーダー、12台の超音波レーダーが搭載されている。 たとえばカメラによる認識範囲はわずか5cmから250mまでと広範囲。都市部ではより広い視界、高速シナリオでは視野が広がり、狭い駐車場では他車と接触せずにぎりぎりまで寄せることができる。また、ロードマップ作成基本モデルは、道路状況をリアルタイムで認識し、より合理的な運転軌道に切り替えるだけでなく、変則的で複雑な交差点も高解像度の地図に頼ることなくスムーズにナビゲートする。 もちろん車載OSは、シャオミの誇る「HyperOS」を搭載。車両はもちろん、同OSを搭載するスマホやタブレットをシームレスに統合し、瞬時に車載アプリケーションに変えることがでる。またiOSの接続を可能にする専用のピンポイント拡張接続部があり、iPadやiPhoneのプラグアンドプレイ機能もサポートしている。 そして注目の価格だ。SU7が“21万5900元(約452万5000円)”、SU7 PROが“24万5900元(約515万4000円” 、そして全輪駆動のSU7 MAXは“29万9900元(約628万7000円)”。およそ考えうる先進装備が初めから搭載されてこの価格を実現したのは驚異であり脅威でもある。 テスラやポルシェはもちろん、Zeekrを始め同じ中国のプレミアムブランド、さらには日本のレクサスも商品戦略の見直しを迫られるのは必至だ。家電ナンバーワン・ブランドが放ったEVの影響はとてつもなく大きい。