【中山大障害】ニシノデイジー障害王奪回、2年ぶり2度目V 五十嵐騎手は笑み「最高です」
<中山大障害>◇21日=中山◇J・G1◇芝4100メートル◇3歳上◇出走9頭 4番人気ニシノデイジー(牡8、高木)が2年ぶり2度目の大障害制覇を果たした。最終障害手前で先頭を奪い、最後の直線は独走で、2着エコロデュエルに5馬身差をつける圧勝だった。勝ち時計は4分40秒4。五十嵐雄祐騎手(40=田村)は3度目の大障害制覇となった。1番人気ジューンベロシティは4着。連覇を狙ったマイネルグロンは競走中止に終わった。 ◇ ◇ ◇ やはり強い。一昨年の覇者ニシノデイジーが再び、暮れの大ジャンプで躍動した。先頭がめまぐるしく入れ替わる展開。名物の赤れんがを跳び越えるまでは好位をキープし、最後のバンケットを駆け上がって先頭に躍り出ると、場内が歓声に包まれた。急坂を上りきって、ひと踏ん張り。5馬身差で自身2度目の戴冠を果たした。五十嵐騎手は「最高です。折り合いがついてて…、馬が成長してます」と笑みを浮かべ、「デイジーが切れるタイプではないのは何度も乗って分かっているので。最終障害と直線は先頭のつもりで。今日はデイジーが一番頑張りました」とねぎらった。 西山茂行オーナーは喜びを爆発させて、関係者たちは抱擁を交わした。口取り写真の馬上には、デビュー当時の主戦、勝浦元騎手の姿も。高木師は「この舞台が合っているんでしょうね。性格的な成長もあるし、あとは本当に丈夫。大事に使ってきたので」と感心する。そして、「今後はオーナーと相談します」と続けた。暮れの中山で、24年の障害界の顔に8歳馬ニシノデイジーが返り咲いた。【舟元祐二】 ◆ニシノデイジー ▽父 ハービンジャー▽母 ニシノヒナギク(アグネスタキオン)▽牡8▽馬主 西山茂行▽調教師 高木登(美浦)▽生産者 谷川牧場(北海道浦河町)▽戦績 32戦6勝(うち平地20戦3勝)▽総獲得賞金 3億3942万8000円(うち平地1億2449万5000円)▽主な勝ち鞍 18年札幌2歳S(G3)、18年東スポ杯2歳S(G3)、22年中山大障害(J・G1)▽馬名の由来 冠名+すてきなもの。